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『玉木雄一郎代表率いる国民民主党は近く解党し、玉木氏や古川元久代表代行ら約10人は「政策・理念」を重視して「新・国民民主党」を立ち上げる。』そうです。


 

玉木雄一郎代表率いる国民民主党は近く解党し、玉木氏や古川元久代表代行ら約10人は「政策・理念」を重視して「新・国民民主党」を立ち上げる。残りの議員は立憲民主党との合流新党に参加する。次期衆院選を見据えて多数に流れた議員が多いなか、なぜ、いばらの道を行くのか。共産主義と決別する「改革中道」の決意とは。ジャーナリストの安積明子氏が聞いた。

--決断の理由は

玉木氏「野党がまとまる理想のかたちは、全員合流だ。しかし、役員会で、立憲民主党から11日に提示された綱領案など“3点セット”について議論したら、『この条件では困難だ』と反対意見が多かった。決裂もあり得たが、党内には合流を熱望していた議員もいた。腐心した結果、2つの道(合流組と非合流組)を提案した」

--最大の問題は

玉木氏「合流新党の綱領から、共産主義と一線を画するという、われわれの立ち位置を示す『改革中道』の文言が消えていたことだ。エネルギー政策も納得できない。これでは支援してくれる(連合傘下の)産別組織も受け入れられない」

立憲民主党の福山哲郎、国民民主党の平野博文両幹事長と、連合の相原康伸事務局長は27日、新型コロナ禍を踏まえた新たな社会像を共有する「理念」として発表した。「中道の精神」が記され、エネルギー政策は「二項対立的思考に陥ることなく、科学的知見に依拠する」とされた。

玉木氏「あれは新党結成に直接関わるものではない。もし、綱領を改めるとなれば、これまでの議論は何だったのか」

--合流新党では、消費税減税も棚上げだ

玉木氏「民主党政権時の『3党合意』が足かせなのは事実だが、コロナ禍で経済、家計が痛んでいる今こそ、追加給付と消費税減税は不可欠だ。政党にとって大事なのは、国民に大義を示すこと。だから、立憲民主党の枝野幸男代表にサシの党首会談を提唱した」

--枝野氏は応じない

玉木氏「われわれが目指すのは『国民目線の政治』で、これまでも一律10万円の特別定額給付や家賃補助など、実効的な政策を提案してきた。日本は今後10年間が勝負だ。国際的地位は低下し、中国の脅威にさらされる。外交安保と経済の立て直しが急務だ」

--新・国民民主党のメドは

玉木氏「同志は10人くらいだ。『自分の国は自分で守る』という国家の自立を腹にすえた政治勢力を結集したい。しっかりと心を合わせ力を合わせていけば、道は必ず開けると信じている」

【zakzak 配信】

本来

「社会主義」というのは「能力に応じて働き、労働に応じて受けとる」社会を目指すものであり、「共産主義」というのは「能力に応じて働き、必要に応じて受け取る」社会を目指すものであると記憶しています。

つまり「その人にあった働き方を選択する」ことが基本であり、「働いた分を受け取る」のが社会主義であり、「必要に応じて受け取る」のが共産主義ということになると思いますが、これらは社会的生産性が低い間は「働いた分の分配」とし、生産性が高くなったら「必要に応じた分配」へと発展していくものと解釈しています。

これらの

思想的なことは決して間違ってはいないものと思われますが、ただこれを実現しようとすると社会的な財産を一元管理することが前提となり、そのためには「どのようにして一元管理するか」という大変難しい問題が浮上することになります。

国民一人一人が「自らにあった働き方を選択する」と言っても、「働いた分を受け取る」と言っても、常に「どのようにして」という疑問符がつきまとい、結局はそれに対する答えが得られないということで、次善の策である「資本主義」を選択せざるを得ないということが、これまでの歴史上の一般的な結論だと思っています。

ただ

「資本主義」という「自由な経済活動の上で自由に働いて受け取る」という制度は、たとえ結果的に貧しくなっても豊かになっても、基本的には「自分の責任ということで済ませられる」建前になっていますが、そこには「豊かな者が一層有利な立場を築き続ける」ということもあり、決して好ましい方法とは言えない側面も多々内包しているものと思われます。

一方で、現実には無理やり共産主義を目指す国家も存在しますが、それらの国では結局は国家統制が強められ、国民はそれにより多くの制約を受けることになります。

それは

前述した「どのようにして」という疑問符への答えが得られないままなので、一部の独裁者(独裁機関)が良しとする意思を国家意思とするしかなく、しかも最早「それを国民の判断に任せることができなくなっている」という現実があるからだと思います。

つまりこれまでの体制から「国民の判断に任せる」傾向を強めると、恐らく社会的な混乱状態が高まり、結果的に収拾がつかなくなることが想定されるからだと思います。

今回報道の

「共産主義と一線を画する」という文言は、本来の「共産主義」という理想について言っている文言ではなく、現実の「一部機関の意思を国家意思として強制せざるを得ない国家」という国家像について言っている文言だと思いますが、その意味では、たとえば合流新党に関する、「消費税減税も棚上げだ」とか「枝野幸男代表にサシの党首会談を提唱したが応じない」という文言は、「強制的な意思」という側面での共通性を連想させる言い方とも言えるのかも知れません。

以前にも

このブログに掲載させていただきましたが、私は玉木氏には連合を支持母体とするような政党ではなく、多くの「社会的弱者」のための政策に徹する政党になって欲しいと思っています。

今の自民党はどちらかと言えば大企業中心の政策を掲げており、その意味では、次善の策としての資本主義が持つ「豊かな者が一層有利な立場を築き続ける」などの側面を改革することには消極的だと思いますので、逆にそれらの側面の改革を進める「共生的な民主主義」を目指す政党を作ることによって多くの「社会的弱者」を救っていただきたいと思います。

今回の合流新党が、どちらかと言えば大企業の正規労働者の言い分を施策に反映する政党であることを思えば、玉木氏の新党には大いに期待したいと思います。

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