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『国民の玉木雄一郎代表が11日に「分党」により合流慎重派で新党を作る意向を示したことに関し、神津里季生(連合)会長は会合後の記者会見で「一つの『大きな固まり』を追求することに我々は価値観をずっと持っている」と述べて不快感を示した。』そうです。


 

連合は12日、産業別労働組合(産別)を交えた幹部会合を東京都内で開き、立憲民主党と国民民主党が結党に向けた手続きに入った合流新党を支援する方針を確認した。国民の玉木雄一郎代表が11日に「分党」により合流慎重派で新党を作る意向を示したことに関し、神津里季生会長は会合後の記者会見で「一つの『大きな固まり』を追求することに我々は価値観をずっと持っている」と述べて不快感を示した。

神津氏は会見で各産別が支援する「組織内議員」に関し「一つの大きな固まりの中で、私どもの政策をしっかり主張し実現することに力を振るってほしいということが、きょうの(幹部間の)申し合わせの最もコアな内容だ」と述べ、新党に加わることを促した。

神津氏は「分党」方針を疑問視。立憲と国民の幹事長間協議で合流案が固まっていたことを念頭に「労働運動はとことん議論して決めたことを守るのが基本原則だ。どうしてそうなったか分からない」と指摘した。

会見後、神津氏は立憲の枝野幸男代表、玉木氏と相次いで会談し、枝野氏とは連携を確認。玉木氏は分党に理解を求めたが、神津氏は「分かりにくい。分かりやすく伝えてほしい」と注文を付けた。

玉木氏は会談後、記者団に「私たちも連合の政策をしっかりと推進していく政党として頑張りたい。当然連携は取っていきたい」と述べるにとどめた。だが連合は玉木氏と距離を置きつつあり、合流慎重派による新党への参加議員は減る可能性がある。

【毎日新聞 配信】

この報道に接して

脳裏に浮かんだことは「旧社会党の再生」という構図でした。

立憲民主党と国民民主党を合流させて大きめの政治勢力を作り出し、連合という労働者団体(?)の主張を国政に反映させるという構図は、果たして(本当に)日本をより良くする選択なのでしょうか。

昔、

社会党が大勢力だった頃でも自力(自民党の呼びかけ以外)で政権を担うことはできませんでした。

それは結局は「社会党は大企業の労働者の政策代弁者(?)」という性質がもたらしたものと推測できますが、つまりは『必ずしも「社会的弱者」を救う政党ではない』という国民の理解にその原因があったものと考えることに無理はないような気がします。

今では

派遣法の改悪(?)により当時以上に「社会的弱者」が増大しており、連合の言う労働者ではない、もっと多くの「社会的弱者」のための政党が必要な時に来ているのではないでしょうか。

つまり「大企業よりの政策」を「労働者よりの政策」に変えさせるという従来型の政治姿勢にはそれほど多くの支持は得られない世の中になっているような気がします。

国民の多くは

「体制の変換より現状における問題の解決」を望んでおり、それらの解決を最優先とする「日本維新の会」や「旧希望の党」といった政党の動きが加速されたことがそれを物語っていると思います。

そのように考えてくると今回の両民主党の合流は時代の動きに逆行するもので、むしろ玉木氏の選択(分党方針)の方が的を射ているものと推察できます。

結局、

選挙母体である連合の意向を尊重しつつも時代にあった政党を模索するなら、玉木氏の選択した方法以外には他に選択肢はなかったものと思われますが、玉木氏には是非多くの「社会的弱者」のための政治を模索していただきたいと思います。

外交や安全保障などは自民党政権と一線を画す必要はないのでそれらを認めながらも、「大企業」のための政策より「社会的弱者」のための政策を重視し、実現する姿勢を鮮明に打ち出していけば、これまでやり場のなかった多くの希望をくみ取ることができるのではないでしょうか。

今回の

新型コロナウイルスに伴う対応により、多くの「社会的弱者」が壮絶な苦しみの中でもがいている状況を目の当たりにすればするほど、玉木氏のような政治家への期待が大きく膨らんでいくことは間違いないものと思われます。

あの小池氏主導の「希望の党」の熱気は決して妄想などではありません。

連合のための政党ではなく「社会的弱者」のための政党という形で大きくまとまることこそが、日本の政治を良くするための大前提と言えるような気がしますが、いかがでしょうか。

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