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またまた原発関連の報道です。

【原発コスト 新電力も負担、政府調整 料金に上乗せ】

政府が原発の廃炉や東京電力福島第1原発事故の賠償を進めるため、大手電力会社だけでなく、新電力にも費用負担を求める方向で調整に入ったことが7日、わかった。

電力自由化で大手電力から新電力に契約を切り替える消費者が増えた場合、原発の廃炉や原発事故の賠償にかかる巨額の費用を賄えなくなる可能性があるためだ。だが、本来は大手電力が負担すべきコストを国民全体に求めることになり、議論を呼ぶのは必至だ。
(毎日新聞 配信)

現在、

大手電力会社の電気を利用している人は、原発の廃炉費用や賠償費用を負担していますが、いわゆる新電力といわれる事業者の電気を利用している人はそれらを負担していません。

報道にあるように、それら新電力の利用者が増えてくる前に手を打つということでしょう。

新電力というのは

特定規模電気事業者の略称で、この事業者として登録している会社は平成27年3月11日現在で596社で、その中で電力の供給を行っているのは59社といわれています。 事業者の中には自社で発電設備を所有している会社もあれば、売電市場から電力を調達してくる会社など業態は様々ですが、それだけに今後の利用者の増大が見込まれるものと思います。

国民の殆どが電気を利用している訳ですから、これは国民全体に原発の廃炉や賠償費用を負担させることを決めたということで、そうなると再び国の方針が問われるところです。

「原発をどうするのか」

についての明確な指針がない中で、国民の負担だけを先に決めるという手法は極めて横暴な手法と言わざるを得ません。

国民の負担を強いるのなら、「原発をどうするのか」、「やめるのならいつ頃を目指すのか」など、明確な指針が決められ、それまでの移行過程として国民の負担をお願いしたい、というのが民主主義国家の真のあり方ではないでしょうか。

大手電力会社だけに廃炉や賠償費用を負担させるには荷が重いから、とりあえず国民に負担させようという姿勢は、無責任極まりないものです。

要するに

政府関係者の多くに「日本の国民はモノ言わぬ国民だから決めてしまえば黙って従うだろう」という認識があることを明確に証明しているといっても過言ではないと思います。

「方針を決断しない」「責任をとらない」がまかり通る現在までの政治を目の前にして、国民は何をすべきなのでしょうか。何よりもまず「モノを言う」ことから始めるべきではないでしょうか。

その国民の声を聞いて「あるべき道を切り開く」政治家が現れ、その人達に国政を託す、それが国民の断固とした民主主義を尊重する姿勢ではないでしょうか。

「不決断こそ最大の害悪」。

この言葉は偉人デカルトの残した言葉です。つまり不決断はあらゆることを曖昧にし、結果を闇で覆い尽くすことを見通した言葉だと思います。

私達は民主主義について、あるいは国民が決めるということについて、改めて自問自答すべき時がきていることを自覚すべきではないでしょうか。

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