グッドスキームはより良い生き方を提案します。

一連の不正で辞職または辞職願を提出した市議は今現在9人と言われています。

【<富山市議会政活費>会派内の点検役幹部が自ら不正】

政務活動費の不正請求が次々と発覚している富山市議会(定数40)では、会派内でチェック役だった幹部が自ら不正に手を染めていた。19日には、市田龍一議長(61)=自民=の不正も発覚。自民と民進系の両会派の計9人が辞職や辞職方針という異常な事態は、外部の目が届かないなかで不正を防ぐ機能が働いていなかったことが背景にある。【竹田迅岐、大東祐紀、久野洋】
(毎日新聞 配信)

政務活動費が必要とされる理由を調べてみました。

地方議会の議員が行う調査研究その他の活動に必要な経費の一部として支給される費用。平成24年(2012)の地方自治法改正により、それまでの政務調査費から名称が変更され、使途が拡大された。
(以上、「デジタル大辞泉の解説」の「政務活動費」から引用)

地方議会は,首長と並ぶ二元代表制の一翼を担う機関として設置され,地方自治体としての意思を決定する役割や執行機関の監視機能を果たす役割などを担っており,議員は,市民の代表として,議案の審議・審査や政策の立案などの様々な議会活動を通じて市民の負託にこたえるため,的確に状況を把握し,地域の実情に応じた政策が実現されるよう,自らの役割を果たさなければなりません。
(以上、「京都市会」の「政務活動費とは」から引用)

要するに議員には市民を代表して

地域の実情に応じた政策の実現を図るという役割があり、その役割を果たすためには状況把握が不可欠で、その状況把握には調査費用がかかるのでそれを別途認めるということのようです。

確かに首長から提出された議案に対し審議する場合でも、自分が何か政策を立案する場合でも、それなりの調査が必要だと思います。単なる思いつきや想像で決めては、実情に合わない政策を実現することにもなり兼ねません。

報道では

本来の政務活動費として使われていないこと(税金の無駄遣い)という側面から取り上げることが多いようですが、ここではもう一つの側面について取り上げたいと思います。

それは「もし正しく調査に使われていないとしたら、調査なしで政策が決められたのではないか」という側面です。もしそうであるなら、それらの政策は状況把握がなされないまま決められたことになり、実情に合っていない政策である可能性も否定できないことになります。

いわゆる統計的な数値を基に政策が実現されることが多い中、実情を把握することでより現実に即した効果的な政策に変更されることも少なくはないと思います。

そのように考えると今回の政務活動費の不正使用は、無駄に税金が使われたことと、状況把握がなされないまま政策が決められたことの二重の害をもたらしたことになります。

いっこうに改善されない

「待機児童」の問題、あるいは「少子化」や「産業空洞化」などの問題も、希薄な状況把握の基で行われた政策(ある意味で机上の空論の要素の強い政策)によるためということができるのかも知れません。

以前から「政策についての評価」が行われていないことが不思議でしたが、評価機関があって適切な評価がなされれば、仮に状況把握が希薄で的外れな政策を採用していた場合は、その誤りが明るみに出て、改善される可能性が高まると思います。

その評価機関の一つが報道機関とも言えますが、税金の無駄遣いといった表面的な報道に加えて、政策の検証のような深層的な報道にも是非力を入れていただきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です