マイナンバー関連の報道がありました。
【マイナンバー システムが危機に直面! 障害1カ月連続発生】
全国民に12桁の番号を割り当てるマイナンバーカードをめぐるシステムが危機に直面している。カードを発行する地方公共団体情報システム機構のサーバーで原因不明のシステム障害が1カ月以上にわたり1日に1回のペースで発生していることが1日、判明。1月25日までの約2週間に6回発生した公表済みの障害以降も続いていた。機構は、原因不明の障害を起こした既存サーバー2台の欠陥を知りながら追加導入した同機種3台全てに障害が発生したが、リスクを抱えた運用を続ける構えだ。(産経新聞 配信)
マイナンバーカードに関しては
セキュリティ上の不安はありましたが、運用上の不安はそれほどありませんでした。そんな中で運用上におけるトラブルが多発しているとの報道があり大変驚いています。
情報システムは扱うデータ量が多くなるほど、いわゆる予測できない事態を引き起こす傾向が強くなります。特に同時アクセス数の量によってコンピューターの処理能力やシステム機能に大きな影響を与えることは多くのシステムエンジニアの知るところでもあります。
一般的に情報システムの運用前には
入念なテストを何回も繰り返して行いますが、このときに使われるデータは実際の運用時のデータと比べると極めて少量であることが多く、それによってハード的あるいはソフト的な機能的欠陥が露見しないまま本番稼働を迎えるということも、ままあることといえなくもありません。
通常の情報システムのテストの場合は、最終的には本番データを流用してのテストということも選択肢としてありますが、今回はマイナンバーという新たに導入するデータでもあり、その選択肢がなかったことを思えば、極めて難しいテストであったことは否めません。
おそらくデータ負荷による障害なら、
データ量を制限すれば正常に機能させ得ることは可能だと思われますので、当初はある程度の使用制限を設けての運用を考えた方が良いかも知れません。
いずれにしてもマイナンバーというデータの重要性を考慮した場合、無理な運用を避けて十分な余裕のある導入及び運用がなされることを切に願っております。