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精神科医の和田秀樹医師は「人間は年を取るほど粗食になるが、高齢者こそ肉を食べたほうがいい」と主張しているそうです。


 

「人間は年を取るほど粗食になるが、高齢者こそ肉を食べたほうがいい」と主張するのは、精神科医の和田秀樹医師だ。

「1日に摂取する肉の量はアメリカ300グラム、ヨーロッパ220グラムに対して日本は80グラムで、高齢者はさらに少ない。かつては肉を食べるとコレステロールが上がって危ないとされましたが、最近ではコレステロール値が高いほど長生きする上、肉を食べないと免疫機能が落ちてがんになりやすくなることも分かってきた」

86歳にして世界の山々に挑む登山家の三浦雄一郎氏や黒柳徹子氏(85)など、肉好きで知られる高齢者は少なくない。

「肉を食べないと男性ホルモンが減少します。すると性的に“枯れる”だけでなく、記憶力や判断力が低下して人付き合いが億劫になる。肉を食べないと、身体と精神がともに老化するんです。

肉には、神経伝達物質セロトニンの材料となる必須アミノ酸が多く含まれます。セロトニンが減少すると、うつ症状が進行して自殺率が高まります。事実、うつ病は人口の3%程度ですが、65歳以上では5%に跳ね上がる。うつ病を防ぐためにも65歳を過ぎたら食卓に肉を増やすことを意識してほしい」(和田医師)

【NEWSポストセブン 配信】

食に関する情報は

実にさまざまで、どの情報が正しいのか迷うことも多いものですが、その代表的なものの一つに肉とコレステロールの問題があります。

1965年に米国の生理学者アンセル・キースは様々な種類の食事をたくさんの人に食べてもらい血中コレステロールの濃度を観察したそうで、その結果、「飽和脂肪酸」と「食品から摂取するコレステロール」が血液中の総コレステロール値を増加させ、「多価不飽和脂肪酸」が低下させることが分かり、その後、たくさんの研究によってその正しさが再確認され、現在に至っているとのことです。

また

単にコレステロールと呼んでいるものには「血液中のコレステロール」と「食品中のコレステロール」の2種類があるそうで、肝臓で合成され、リポ(脂質=脂肪)とたんぱく質と結合して、リポたんぱくコレステロールという物質になったものが「血液中のコレステロール」と呼ばれ、主に食品の中にある栄養素としてのコレステロール(動物の細胞を包んでいる細胞膜に存在するもの)が「食品中のコレステロール」と呼ばれているとのことです。

そして肝臓で合成される際、その一部は食品から摂取されたコレステロールに由来するとのことで、その割合にはかなりの個人差があるとのことです。

つまり「血液中のコレステロール」の中の「食品中のコレステロール」由来の部分(かなりの個人差あり)と「飽和脂肪酸」が血液中の総コレステロール値を増加させるということになるようです。

ここで

脂肪酸について調べてみると、食品に含まれている油脂は1つの脂肪酸で構成されているわけではなく、何種類かの脂肪酸(飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸、その他)が集合したものだそうで、
飽和脂肪酸は、パーム油、バター、牛脂、ラード(豚脂)に多く含まれているそうです。

それらをまとめると、バター、牛脂、ラードなどを摂取することが、かなりの個人差があるものの、血液中の総コレステロール値を増加させる、ということになるようです。

一方、

日本食肉消費総合センターの記事には次のようなものが見られました。

『食肉に含まれるコレステロールを心配する人もいますが、食肉は決してコレステロールが多い食品ではありません。その上、生体には常時一定量のコレステロールを保とうとする働きがあるため、家族性高コレステロール血症など特別な場合をのぞき、食品に含まれるコレステロール量に対し、あまり神経質になる必要はないのです。

バターや肉の脂肪には、飽和脂肪酸が多く含まれています。飽和脂肪酸は血液中のコレステロールを上昇させ、循環器系の疾患を招くと考えられてきました。ところが近年、食肉に含まれる飽和脂肪酸のうち、ステアリン酸にコレステロール低下作用のあることが見つかり、同じく肉の飽和脂肪酸のパルミチン酸は、余分なコレステロールを肝臓に運ぶHDLを上昇させることが判明しました。さらに牛肉・豚肉の主要な脂肪酸である、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸には、すぐれたLDL降下作用のあることも発見されたのです。

これらのことから「肉を食べるとコレステロール値が上がる」というのは正しくないことがわかります。』

これらを総合すると、

前記の『「血液中のコレステロール」の中の「食品中のコレステロール」由来の部分(かなりの個人差あり)と「飽和脂肪酸」が血液中の総コレステロール値を増加させる』という内容における、「(かなりの個人差がある)」という部分がポイントで、それが飽和脂肪酸のうちのステアリン酸やパルミチン酸の働きとの関係で過度な影響を及ぼすことがあると解釈すると、何となく分かるような気がします。

つまり、「基本的には食肉は積極的に摂取すべきだが、稀にコレステロール値が高くなる人がいる(個人差がある)ので、その人はできるだけ飽和脂肪酸の多い(バターや牛脂、ラード)の部位は避けて摂取してください」、ということになるのではないでしょうか。

一般的には

推奨だが個別的には非推奨ということは現実には良くあることで、要は「自分の身体の特徴をできるだけ詳しく知っておくこと」が一番大切な事だという結論になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。

かなりの曖昧さをにじませた結論ですが、何かの参考になれば幸いです。

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