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理化学研究所の伊藤拓宏チームリーダーらは、紫外線などのストレスで生体に必要なたんぱく質の合成が止まる仕組みを解明したそうです。


 

理化学研究所の伊藤拓宏チームリーダーらは、紫外線などのストレスで生体に必要なたんぱく質の合成が止まる仕組みを解明した。細胞内でたんぱく質の合成にかかわる因子の複合体の構造に着目。細胞にストレスがかかるとリン酸が結合し変質する「リン酸化」が起き、異なる構造をとることが分かった。アルツハイマー病などの神経変性疾患の解明に役立つと期待される。成果は米科学雑誌サイエンスに掲載された。

正常な状態では、細胞内の因子「eIF2」は、別の因子「eIF2B」と結合することで活性化し、細胞内のたんぱく質の合成を始める。だが、細胞がストレスを受けると、リン酸化がeIF2に起こり、eIF2Bの機能を阻害する。

eIF2のリン酸化によってたんぱく質の合成が止まる仕組みは知られていたが、両因子がどのような複合体を形成し、リン酸化によって複合体の構造がどのように変わるのかは不明だった。

研究グループは、両因子の複合体の立体構造に注目。電子顕微鏡やX線を利用して解析した。eIF2にリン酸が結合すると、リン酸化したeIF2の51番目のアミノ酸であるセリンと、eIF2Bの139番目のアミノ酸であるグルタミン酸がぶつかり合い、結合できなくなることが分かった。そのためeIF2はeIF2Bへの結合の向きを反対側に切り替え、eIF2Bの機能を阻害することを突き止めた。

【ニュースイッチ(日刊工業新聞) 配信】

身体に

何らかの症状が現れると、必ずと言って良いほどその原因として挙げられるものの中に「加齢」と「ストレス」というものがありますが、それらの具体的な仕組みについては、あまり明確に説明されることが無かったような気がします。

そんな中で今回、主要な原因として挙げられることの多い「ストレス」が及ぼす影響(具体的な仕組み)についての解明がなされたとの報道がありましたので、詳しく見てみたいと思います。

報道によりますと、

従来から知られていた「細胞がストレスを受けると、リン酸化によって細胞内のたんぱく質の合成が止まる」という仕組みについての解明が行われたとのことで、簡単に言えば「細胞内因子の構造体を構成しているアミノ酸がリン酸化によって変化して、本来結合すべき細胞内因子との結合の形が変化したことにより合成が止まった」ということのようです。

詳しいことはともかくとして、「ストレスにより細胞レベルでの変化が起こる」ということには、今更ながら驚くばかりです。

どちらかと言うと

「我々の細胞はその遺伝子により、常に設計図通りに更新されているもの」と思っていましたが、それが「ストレス」により幾分違ったものになり、そのために古い細胞が更新されなくなることもあるということで、「ストレス」は単なる精神的な一時的なもの(症状)というよりは、細胞レベルでの変化をもたらす危険なもの(要因)と言えるようです。

つまり「気の持ちよう」といったレベルから、「避けるべきもの」といったレベルへと認識を変えるべきものなのかも知れません。

よく昔から

「プラス思考」とか「楽観的」という言葉を引用して、「挫折しないで、前向きに生きるためにはその様な考え方が必要だ」と説く人が、周りに少なからずいたと思いますが、「ストレス」が体に及ぼす影響を知るにつけ、改めてその効能の重要性に気付かされた思いです。

「ストレス」を感じたら、すかさず、「良くあることだ」と言い聞かせて、日々爽やかな気持で暮らすのが一番のようですね。

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