宇宙航空研究開発機構(JAXA)によりますと、11日午前6時24分、国際宇宙ステーション(ISS)の実験試料を持ち帰る小型カプセルが、無人補給機「こうのとり」7号機から放出され、カプセルは大気圏に再突入し、約40分後に南鳥島沖の太平洋に着水後、JAXAにより同10時25分、船で回収されたそうです。 |
『小型カプセルの回収成功=ISSから試料持ち帰る-JAXA』
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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11日午前6時24分、国際宇宙ステーション(ISS)の実験試料を持ち帰る小型カプセルを、無人補給機「こうのとり」7号機から放出した。カプセルは大気圏に再突入し、約40分後に南鳥島沖の太平洋に着水。JAXAが同10時25分、船で回収に成功した。
これまでISSからの物資回収は米国やロシアに限られており、日本が回収するのは初めて。
こうのとりは大気圏再突入で燃え尽きる一方、カプセルは石川県沖から伊豆半島上空を通り、パラシュートを開いて南鳥島の南南東約660キロに着水した。
カプセルは直径約84センチ、高さ66センチの円すいに似た形状。内部にタイガー魔法瓶(大阪府門真市)が開発した真空二重容器(容積30リットル)が入っている。カプセル表面は大気圏突入時に約2000度に達するが、容器が内部の試料を高温や衝撃から守る。
今回は日本実験棟「きぼう」で実験を行ったたんぱく質試料などを、ISSに滞在中の宇宙飛行士が保冷剤とともに容器内に収納した。
【時事ドットコムニュース 配信】
報道にある
日本の無人補給機「こうのとり」7号機がH-IIBロケットの先端に搭載されて、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられたのが、9月23日午前2時52分で、その後9月28日午前3時すぎに、国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングを完了しています。
同4時40分ごろにはISSとの間のハッチが開かれ、滞在中の宇宙飛行士が中に入り、運んできた日本製大型リチウムイオン電池のISSへの取り付けや、貨物の運び込みなどを行い、その後しばらく係留されていました。
その後
「こうのとり」7号機には不用品が積み込まれ、また宇宙実験で作成した試料を地上に回収するための小型カプセルを搭載後、ロボットアームでISSの下方に運ばれ、11月8日午前1時50分にアームから放出されました。
11月11日午前6時24分には大気圏に再突入し、カプセルは高度約300キロメートルで「こうのとり」7号機から放出され、「こうのとり」7号機は燃焼廃棄されますが、カプセルは約40分後に南鳥島沖の太平洋に着水し、JAXAが同10時25分に船で回収に成功したとのことです。
従来は
物資回収を含めたISSへの補給作業は、スペースシャトルとソユーズ宇宙船で行ってきましたが、スペースシャトルは引退となり、またソユーズは有人のためスペースが限られており約60kgしか回収できないとのことから、新たな補給作業への流れが加速されていきました。
日本では補給機「こうのとり」(H-II Transfer Vehicle: HTV)の運用が始まり、欧州では補給機ATV(Automated Transfer Vehicle)、米国では民間宇宙船ドラゴンや民間補給船シグナスなどが有名です。
これらの
補給業務における1ミッションあたりの推定合計費用については、次のようなデータが公表されています。
日本HTVはH-IIBが140億円でHTVが140億円の計280億円、欧州ATVは合計で4.5億ユーロ(584億円)、米国ドラゴンは16億ドル/12回で1回あたり1.33億ドル(130億円)、米国シグナスは19億ドル/8回で1回あたり2.38億ドル(233億円)。
補給船の
ISSからの回収能力については2013年時点では米国ドラゴンだけでしたが、日本でも今回可能となりましたし、他の補給機につきましても同様の流れにより開発が進められているものと推察されます。
宇宙ステーションへの補給能力や回収の力が高まることは、滞在する人達の安全性や利便性を高めることになりますし、何よりも多くの機構(企業)の参加によりコスト削減の可能性も高まります。
最近では
月軌道上に滞在ステーションを造るといった計画もあるようなので、今後ますます補給船の役割は大きくなるものと思われます。
今後はいよいよ宇宙資源の利用という時代に入っていくものと思われますが、そのためにも独裁国家をなくして、全ての国が民主国家として国際連合の元に統率される事が望ましいと思いますが、いかがでしょうか。