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ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の本庶佑ほんじょたすく特別教授(76)は吉報から一夜明けた2日朝、京大本部(京都市左京区)で妻の滋子さん(75)とともに記者会見し、ノーベル賞の賞金を京大に寄付する意向を明かしたそうです。

『本庶さん、ノーベル賞の賞金「京大に寄付する」』

⇒YOMIURI ONLINEの記事へ 
 
※こちらの記事は削除されました。

ノーベル生理学・医学賞の受賞が決まった京都大の本庶佑ほんじょたすく特別教授(76)は吉報から一夜明けた2日朝、京大本部(京都市左京区)で妻の滋子さん(75)とともに記者会見し、「幸運な人生を歩いてきた」と喜びを新たにした。「サイエンスは未来への投資」とも述べ、国に生命科学研究への支援を拡充するよう注文した。

本庶氏は記者会見で、自身の研究人生を振り返り、「非常にいい巡り合わせがあり、好奇心を追求して今日まで来た。やめようと思ったことは一度もなく、本当に幸せだった」と語った。

本庶氏は、免疫を抑制する働きを持つ分子「PD―1」を発見。その研究成果ががん治療薬「オプジーボ」の開発につながった。

本庶氏は「基礎研究が応用につながることを実証できた」と誇らしげに話した。

本庶氏には、ノーベル賞の賞金として、900万スウェーデン・クローナ(約1億1500万円)が共同受賞者のジェームズ・アリソン米テキサス大教授(70)と等分して贈られる。本庶氏は、読売新聞の取材に「学長にはまだ言っていない」とした上で、京大に寄付する意向を明かした。これまでの研究で得た利益についても、若手研究者の支援に活用していくという。

【YOMIURI ONLINE 配信】

オプジーボにつきましては

当サイトでも取り上げたことがありました。

その際の記述の一部を以下にご紹介します。

『人間には元々免疫細胞というがん細胞を攻撃する力を持った細胞がありますが、この免疫細胞の動きを抑える分子(免疫チェックポイント分子:PD-1)が存在し、これによりがん化が進むことがあるとのことです。
そのため、PD-1を阻むことで、免疫細胞を活性化させ、がん細胞を攻撃できるようにすることを狙いとした、抗PD-1抗体という薬が開発され、その一つがオプジーボということです。』

⇒こちらが当該記事になります。[がんを克服しよう(6)]

今回の報道では、

「本庶氏はノーベル賞の賞金を京大に寄付する意向」と伝えられていますが、大変立派な行いだと思います。

これまでノーベル賞を受賞した人は、日本国籍を持つ方が24人、その他の日本出身の方が3人で、合計27人とのことですが、多くの方々が「大学に寄付したり、財団の設立に使ったり」ということで、後進の育成を第一に考えることが多いようです。

このノーベル賞は、

ダイナマイトの発明者として知られるアルフレッド・ノーベルの遺言に従って1901年から始まった世界的な賞とされていますが、このノーベルさんの思いの大きさには、ただただ感服するばかりです。

一説にはダイナマイトを発明したことから「死の商人」とも呼ばれたこともあるようですが、そのことが影響してか、自らの死にあたって次のような遺言をしたためたとのことです。

「私のすべての換金可能な財は、次の方法で処理されなくてはならない。私の遺言執行者が安全な有価証券に投資し継続される基金を設立し、その毎年の利子について、前年に人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」と。

私は

いわゆる「基礎研究」に対する国の割当(予算)の少なさについては、常々疑問に思っていましたが、公共機関において取得した特許により得られた収入の中から2割程度を国の基礎研究基金ということで積み立てて、それを予算とは別枠で「基礎研究」に携わる機関に分配するという仕組みを作ってはいかがでしょうか。

各大学や個別の財団などで運用すると、どうしても狭い範囲での運用に終始しがちで、その規模も限られてきます。

もっと大規模で、長期間に及ぶ分配を実現する上でも、そのような手法が好ましいような気がします。

京都大学の

iPS細胞研究所(CiRA-サイラ)の山中伸弥所長はサイトを通して、「iPS細胞実用化までの長い道のりを走る弊所の教職員は、9割以上が非正規雇用です。」ということを明らかにし、多くの人に支援を呼びかけています。

このiPS細胞の研究は、多くの人々を救うという意味で大変貢献度の高い研究とも言えますが、この研究を、特定の企業の利益をもたらすことに終始させないためにも、是非、国家的規模の、新しい、強力な分配の仕組を作っていただきたいと思います。

多くの誠実な人々の英知により、実現をめざした動きが加速することを心から願っています。

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