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『新型肺炎が国内で広がっている現状を受けて厚生労働省は26日、ウイルス検査を短時間でできる検査機器を来月にも導入する方針を示した。』そうです。


 

新型肺炎が国内で広がっている現状を受けて厚生労働省は26日、ウイルス検査を短時間でできる検査機器を来月にも導入する方針を示した。現在、検査には約6時間かかっているが、新しい検査機器では15分ほどで結果がわかるという。

現在、新型コロナウイルスへの感染の有無については、「PCR検査」というのどの粘液やたんからウイルスの遺伝物質を検出する方法で調べている。ただ、機械にかけて遺伝物質の量を増やさなければならず、結果が出るまでに6時間程度が必要だった。

新しい検査機器は、産業技術総合研究所が開発した、遺伝物質の増幅を早める技術を使い、約15分で結果が出せるという。持ち運べる大きさで、最大4人分を同時に検査できる。価格は1台数百万円という。

【朝日新聞デジタル 配信】

記事のなかで

「PCR検査」という言葉が出てきますが、これについて少し調べてみました。

これまでの微生物検査は生化学的性状を主体とした検査法が主流でしたが、遺伝子検査の飛躍的な発展により、迅速性を要する微生物検査の分野にも応用されてきているそうです。

微生物の種類によっては、「この菌は、必ずこの遺伝子を持っている」と分かっている場合があるそうで(例えば腸管出血性大腸菌は、必ずベロ毒素産生遺伝子を持っているなど)、その特徴を理解し、検出したい微生物が特有に持っている遺伝子をターゲットにして細菌やウイルスの検出を行えるそうです。

そして

その方法の一つがPCR法というものだそうです。

公開されている情報には次のように書かれています。

『遺伝子はそのままでは目で見ることはできません。しかし人工的に、増やしたい部分だけを増やすことができるようになり、特別な装置を使えば目で検出することが可能になりました。遺伝子増幅技術の代表的なものがPCR法です。』

『PCR法は、増やしたい遺伝子のDNA配列にくっつくことができる短いDNA(プライマー)を用意し、酵素の働きと温度を上げ下げすることで、目的の遺伝子を増やす方法です。増えたDNAを染め出す特殊な装置に入れる事で、増えた遺伝子を目で確認する事ができます。検体の中に増やしたい遺伝子があれば増えて目で確認することができ“陽性”と判定されます。しかし、検体の中に遺伝子がなければ増えないので、目で確認することはできず、 “陰性”と判定されます。 』

今回の報道では、

「遺伝物質の増幅を早める技術」を使っているそうで、その結果、従来6時間かかっていたものが15分になるとのことで、しかもその検査機器は持ち運びが可能で、最大4人分を同時に検査できるそうです。

「まず今の状態を把握する」、これが全ての行動の原点ですから、今回報道の検査機器の存在意義は大変大きいと思います。

ただ

惜しいことには、米CDC(米疾病対策センター)のような組織があって、このような組織の下で、このような検査機器が使用されている訳ではないため、つまりは組織的な方針の下での導入ではないだけに、「検査機器の台数も十分ではなく、また開発コストなども下げられていない」ということが、実際問題としてあるのではないでしょうか。

今回のような報道に接することで、国の感染症対応への姿勢を問題視する声が、次第に高まっていくような気がしますが、場当たり的な対策に終始する現政権に対しては、「備えあれば患いなし」という先人の言葉を送ることで、猛省を促したいと思います。

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