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ジョンズ・ホプキンズ大学のパパドポラスの研究チームは1月18日付の『Science』誌に、DNAとタンパク質の分析を組み合わせた新しい血液検査法を発表したそうです。

『がんは「1滴の血液」から早期発見できるのか 進化するリキッドバイオプシー技術の「夢」と現実』

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たった1滴の血液から遺伝子などを解析し、がんを早期発見して治療する--。そんな夢のような技術「リキッドバイオプシー」。米大学の研究チームが新しい血液検査法を発表するなど、実用化に向けて着実に進化している研究開発のいまを追った。

ジョンズ・ホプキンズ大学シドニー・キンメル総合がんセンターの腫瘍学者で遺伝学研究のディレクターを務めるパパドポラスは、がんを特徴づける固有の遺伝子変異の組み合わせを解明することに取り組んできた。それはすなわち、腫瘍の形成と転移に関与し、がんの種類を決定づける遺伝子シグナルを見つけることでもある。

彼は現在、これらのシグナルを患者が発症する前に検出できる検査方法を開発しようとしている。

DNAとタンパク質を分析する新しい検査法

ジョンズ・ホプキンズ大学のパパドポラスの研究チームは1月18日付の『Science』誌に、DNAとタンパク質の分析を組み合わせた新しい血液検査法を発表した。この検査法を用いて、最も一般的な8種類のがんの有無を判定することに成功したという。

ただし精度には幅があり、卵巣がんでは98パーセントに達した一方、乳がんでは40パーセントを下回った。現在、この検査法「CancerSEEK」のような「リキッドバイオプシー」と呼ばれる手法の研究開発が進んでいる。リキッドバイオプシーとは、腫瘍が血流中に放出するDNAの小さな断片を検出し、がんを分類する非侵襲的な検査法だ。

リキッドバイオプシーが究極的に目指すのは、簡単な血液検査によって、見かけ上は健康な人に生じている固形腫瘍を実際に「診断」できるようにすることだ。ところが、血液中を循環するがんのバイオマーカーは質量ともに乏しく(腫瘍のDNAが血液中に占める割合は0.1パーセントに満たない)、このことが目標の実現を数十年にわたって妨げてきた。

【産経ニュース 配信】

通常、

その組織ががん細胞かどうかを判定するためには、その組織に針を刺したり、メスで切り取ったりする「組織の生検」が必要になります。

生検(生体組織診断)は、病変部位の組織を採取し顕微鏡で病変部位を観察することによって、病気の診断または病変の拡大の程度を調べるために有用な臨床検査の一つであり、バイオプシーとも呼ばれます。

組織を取り出すには、

その部位にもよりますが、手術を必要とすることが多く、そのため、なかなか適宜に必要に応じて行えるというものではありません。

そんななかで登場したのが血液や体液を使う病理検査で、これはリキッドバイオプシー(liquid biopsy)といわれています。

血液の中には

様々な物質が溶け込んでおり、これらを血液中物質(バイオマーカー)と呼びますが、この中には血中循環腫瘍細胞や血中循環腫瘍DNAといったものが含まれているそうです。

血中循環腫瘍細胞というのは、腫瘍からわずかに血液中に漏れ出して体内を循環しているがん細胞のことであり、また血中循環腫瘍DNAというのは、血液中にわずかに漏れ出したがん由来の異常なDNAのことで、これらを分析することでCT検査やMRI検査で検出しにくいレベルのがんであっても、その発生の有無が分かるそうです。

血液で診断できれば、

わずか1~2分の手間で済むため、初期がんや再発がんの早期発見が可能になります。

また多くの検査結果を集約することで、がんに効果のある薬剤を見極めたり、特別な遺伝子の活動性があることがわかれば、手術後に抗がん剤による化学療法を受けなくてもよいなどの判断が可能になるなど、多くの効果が期待されているものでもあります。

やがては

血液検査で、どの臓器にがんがあり、どの抗がん剤でがんが消えるということまで分かるようになるのかも知れませんね。

今後の医療技術の進歩に大いに期待したいと思います。

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