中国で服役中に末期がんと診断されたノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏について、アメリカとドイツが受け入れと治療を表明しています。 |
『劉氏の治療「受け入れる」=完全釈放を要求-米国務省』
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米国務省のナウアート報道官は11日の記者会見で、中国で服役中に末期がんと診断されたノーベル平和賞受賞者の民主派作家、劉暁波氏が米国での治療を求めれば、「われわれは歓迎する」と述べ、受け入れる意向を示した。
ナウアート報道官は中国政府に「完全な釈放」を要求。その上で「彼が望むところで治療を受けられるようにするため、中国側に解放を求め続ける」と訴えた。また妻の劉霞さんの行動の制限も解くよう求めた。(2017/07/12-10:32)
【時事ドットコムニュース 配信】
『劉氏受け入れの用意=ドイツ政府』
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ドイツ政府のザイベルト報道官は12日の記者会見で、中国で服役中に末期がんと診断されたノーベル平和賞受賞者の劉暁波氏について、「ドイツは受け入れと治療を行う用意がある」と述べた。
報道官は劉氏の容体悪化が伝えられていることに強い懸念を表明。「人道面を優先し、速やかな出国を許可するよう求める」と中国政府に訴えた。(2017/07/12-21:29)
【時事ドットコムニュース 配信】
ウィキペディアには、
『劉 暁波(りゅう ぎょうは、リウ・シャオポー )は、中華人民共和国の著作家。元北京師範大学文学部講師。人権活動や民主化運動に参加し、度々投獄される。』の記述があります。
他にも、『1989年に中国で民主化運動が勃発すると、コロンビア大学の客員研究者として米国滞在中に即座に帰国を決め、運動に身を投じる。六四天安門事件直前、劉は他の知識人3名(侯徳健、高新、周舵)と共に、学生たちの断食抗議に参加した。人民解放軍が天安門広場に突入する寸前、4人は侯徳健を推選し、学生たちに逃げ道を残すように軍と交渉し「四君子」と呼ばれた。』という記述があります。
本来は、
一般大衆が公平で豊かに暮らせる国を目指しているはずの共産主義国家において、自由や民主主義が制限されていることは、大きな矛盾ともいえますが、一党独裁という体制そのものが矛盾であることを思えば、当然の帰結ということになるのかも知れません。
そんな中、本来の民主主義をもたらすために懸命に活動した一人の英雄が、今病気と戦っており、高度な医療を必要としています。
今回、
アメリカとドイツは、劉氏の受け入れと治療の用意があることを表明しましたが、中国は自国での治療に限界があるとの認識を持っているのであれば、速やかに応じるべきだと思います。
多くの国々が多くの問題を抱える中で、このような表明をしたアメリカやドイツの姿勢は大変立派で敬服に値すると思います。この表明により、両国の自由や民主主義への思いの強さが、多くの人に伝わったと思います。
できれば日本も、同様の協力を表明してほしかったと思いますが、我が国のスタッフには、そのようなことを考える資質はないのでしょうか?