「森友学園」への国有地が格安で払い下げられていたようです。
『国有地売却、深まる疑問=政府、詳細説明し切れず』
学校法人「森友学園」(大阪市)に大阪府豊中市の国有地が格安で払い下げられていた問題は、27日も衆院予算委員会で重点的に取り上げられた。野党は不自然な売買契約に加え、政治性をうかがわせる同学園の教育内容も追及。政府は一連の取引を「適正だった」としているが、詳細は説明し切れておらず、疑問は深まるばかりだ。
問題の国有地(8770平方メートル)は、森友学園が小学校を開校するとして、鑑定価格9億5600万円の2割に満たない1億3400万円で2016年6月に購入。政府は、埋蔵廃棄物の撤去費用など8億2200万円を差し引いたとしているが、取引が国有財産売却に際して「適正な対価」を求める財政法に抵触しないかが問われている。
国有地を管理していた国土交通省大阪航空局は、契約に先立つ16年3月に現地調査を行ったと説明。しかし、衆院予算委の質疑では、どの部分からどのような埋設物が出たかなどの詳細は「把握していない」として答弁できなかった。
【時事ドットコムニュース 配信】
大変不思議な事が起こっているようです。
国土交通省大阪航空局が
当該国有地を管理していたとのことですが、契約に先立って現地調査を行ったにも関わらず、どの部分からどのような埋設物が出たかなどの詳細を把握していない、と衆院予算委員会で答弁したとのことです。
また財務省側は、交渉記録について聞かれて、「既に廃棄して残っていない」と説明しており、また埋蔵廃棄物の撤去方法についての調査を要求されて、「売却後にどのような撤去を行ったか確認する義務はない」として拒否しているとのことです。
つまり国は
賃貸契約を締結する際、貸す側の責任として、埋蔵廃棄物の撤去のために1億3,200万円を支払いましたが、その時に、埋蔵物についての調査を実施したにも関わらず、その詳細は知らないとし、改めて調査すべきとの要求に、確認する義務はないとし、「森友学園」との交渉記録は廃棄して残っていないと、答弁したことになります。
どのような廃棄物が、どれくらい埋まっていたのかも分からずに、埋蔵廃棄物の処理代として、1億3,200万円を支払ったということになりますが、こんなことがあっても良いのでしょうか。またその時の交渉記録が、廃棄されているとのことですが、これについてもあっても良いことなのでしょうか。
行政というのは、
こんなに杜撰なものなのでしょうか。国民は、こんな杜撰な行政を認めているのでしょうか。今、東京都では小池都知事の強い意志によって、豊洲新市場の不透明な経緯を明らかにしようとしていますが、全く同じようなことが大阪府豊中市で起こっているといえます。
この埋蔵廃棄物については、驚くべき続きがありました。前回の撤去後に、まだ残っていることが分かったため、その撤去費用として、更に8億2,200万円必要との「森友学園」側の言い分を、国が了承していたと、伝えられています。
行政が予算を執行する場合の、
細かい規定については良く分かりませんが、少なくとも調査結果や交渉記録などの、経緯を説明できる資料の保存義務ぐらいは、法律で決めておくべきではないでしょうか。
国民の財産を、行政の誰かが勝手に処分し、その経緯については資料がありません、という現状を見る限り、とても民主国家の体をなしているとは思えません。
この問題が何事もなく収束することはないと思いますが、仮にそのようなことがあったとしたら、選挙民が愚弄された実例として、一人一人の心に、深く刻む必要があると思います。