『ウクライナのゼレンスキー大統領の経済顧問を務めるオレグ・ウステンコ氏は24日、港が封鎖されなければ8─9カ月で6000万トンの穀物を輸出することが可能とする一方、南部オデーサ(オデッサ)港へのロシアの攻撃がそれを困難にしているとの見解を示した。』そうです。 |
ウクライナのゼレンスキー大統領の経済顧問を務めるオレグ・ウステンコ氏は24日、港が封鎖されなければ8─9カ月で6000万トンの穀物を輸出することが可能とする一方、南部オデーサ(オデッサ)港へのロシアの攻撃がそれを困難にしているとの見解を示した。
ウクライナは貯蔵してある穀物2000万トンと新たに収穫する4000万トンを販売することで、100億ドルの収入を得ることができると指摘。その上で「現在の港の再開状況や黒海でのロシアの動きを踏まえると、昨日の攻撃は間違いなくそのようにはいかないことを示している」と述べた。
ロシアは23日、オデーサ港をミサイル攻撃した。両国は22日、黒海の港からの穀物輸出再開に向けた合意文書に署名したばかりだった。
ウステンコ氏は港が正常に機能しない場合、6000万トンの輸出には1年8カ月から2年かかると述べた。
【REUTERS(ロイター) 配信】
なんとも
前代未聞とも言うべき事態が起こりました。
二日前の7月23日の報道では『両国の政府当局者はトルコのイスタンブールで行われた会合で、仲介役のトルコおよび国連とともに合意文書に署名した。トルコのエルドアン大統領によれば、穀物輸送は数日内に始まる。またグテレス国連事務総長は、出荷はオデッサなど3港から行われると述べた。同氏は「悲惨な紛争の当事国同士による前例のない合意だ」と語った。』ということが伝えられていました。
トルコの
エルドアン大統領やグテレス国連事務総長のコメントはまだ出ていないようですが「世界的な食糧危機の回避」という点においても大変意味のある合意がこのようにいとも簡単に反故にされたということは「ロシアが交渉に値しない国」であることを自ら証明したことになるのではないでしょうか。
国際的な信用に関わる軍事行動ですので当然攻撃にあたってはプーチン氏の同意を得ていると考えるのが妥当ですから、これは独裁者の選択ということになるものと思われます。
国連事務総長といえば
『国連憲章のもとに、事務総長は安全保障理事会の勧告に基づいて総会が任命します。』ということで、安全保障上で大きな意味を持つ「国際連合事務局の代表」という立場にあると思われますが、その代表が出席して署名に至った合意をたった二日で反故にする、それができるということ自体がプーチン氏という「独裁者の狂気」を如実に表していると言えるのではないでしょうか。
このような独裁者が支配する国が国連安全保障理事会で拒否権を持っているということ自体が大きな過ちであり、国連の目的を達成できない大きな要因の一つであることは間違いのないことだと思います。
世界には
独裁者と評すべき人が他にも複数いると思いますが、その人達によって多くの国民が公正な裁きを得ずに不幸な状況に追いやられていることは様々な報道を見ても明らかで、こんにちの是正すべき最重要課題となっていることは間違いありません。
結局民主主義国家が団結して独裁者と対峙する以外に道はなく、今般のロシアによるウクライナ侵攻という現実が、そしてその侵攻という軍事行動の一つ一つが日々そのことを世界中に発信しているのではないでしょうか。
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