『ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に残るウクライナ第36海軍歩兵旅団のセルヒー・ウォリナ団長は20日、製鉄所を包囲するロシア軍の数は同旅団の「何十倍」も多いとし、内部にいる民間人らの救出を支援するよう世界に求めた。』とのことです。 |
ウクライナ南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所に残るウクライナ第36海軍歩兵旅団のセルヒー・ウォリナ団長は20日、製鉄所を包囲するロシア軍の数は同旅団の「何十倍」も多いとし、内部にいる民間人らの救出を支援するよう世界に求めた。同旅団によるメッセージはこれで「最後」になるかもしれないとしている。マリウポリではこの日、人道回廊による大規模な避難が計画されたが、少人数でしか実現しなかった。
ウォリナ氏は同旅団は人数的に劣勢で、物資も不足していると訴えた。同氏はメッセージ動画の中で、「世界に対する我々の最後の訴えだ。(我々がメッセージを発信するのは)これが最後になるかもしれない」と語った。
また、ウクライナ側の士気は高いままだとしつつ、ロシア軍の数は同旅団より「何十倍も」多く、「上空でも、大砲でも地上部隊でも、機械や戦車においても勝っている」と述べた。
マリウポリ市内に残っているウクライナ軍の数は不明だが、ウォリナ氏はBBC宛ての動画メッセージの中で、負傷した約500人の兵士が製鉄所で手当てを受けていると話した。
アゾフスタリ製鉄所には約1000人の民間人が避難していると伝えられている。ロシア側は19日、製鉄所に残るウクライナ兵に対し、20日午後2時(日本時間同午後8時)から武器を置いて投降するよう改めて呼びかけていた。しかし、ウクライナ軍がこれに応じる気配はないまま、期限は過ぎた。
【BBC NEWS JAPAN 配信】
このたびの
ロシアによるウクライナ侵攻は世界中に独裁国家の「無軌道性」を知らしめました。
隣国に傀儡住人(親ロシア派)を増やし、ある程度の人数になると独立を宣言させそれをロシアが公認するというやり方で侵攻の手がかりを築き、時期を見て侵攻を開始するという形で独裁国家の安泰、独裁者の安泰を図る謀略が定着した感があります。
つまり
独裁者は常に自らの地位に不安があり、その保全に必死に対応しなければならず、今回のウクライナ侵攻もプーチン氏自身の安泰を図る意味での「NATO加盟阻止」ということ以外の何ものでもありません。
通常の民主主義国家であるなら隣国がNATOに加盟しようがしまいが恐れる必要などないはずです。
ウクライナから
してみればせっかく手にした民主主義国家としての国家運営を継続したいということで、つまりは再び独裁国家に牛耳られる国家運営には戻りたくないという意思をひしひしと感じます。
今回のウクライナへの侵攻は全くの理不尽な行動であり、独裁国家による民主主義国家への挑戦だと思いますが、それに対して民主主義国家は直接的な参戦に腰が引けています。
より大きな
戦争に拡大することを恐れてのことだと思いますが、ウクライナ国内での参戦(ウクライナからロシア軍を撃退したら引き上げるという参戦の仕方)に限定することさえも行わないのは独裁国家の増長を招くことにつながります。
次はバルト三国に対しても同様の方法を採るでしょう。
極端に言えば北海道のロシアよりの地域に親ロシア派住民を増やすことさえも(実際には民族の違いがあり現実的ではありませんが)「遠い想定の範囲内に含まれる」と言うこともできなくはないものと思われます。
今回の報道では
自らの命よりも民間人の命をなんとかしようという強い決意が感じられますが彼ら軍人の皆さんもできることなら退却(包囲網からの脱出)という選択肢を考えていただきたいと思っています。
今回かなり鮮明になりましたが、独裁国家が核を持ち大規模な軍事力を持つということは「独裁者によるテロ行為が大規模に行われることを意味する」ということを肝に銘じなければなりません。
独裁者の権力は
ロシア国民の目や耳も封じて、もやは真実を知る自由さえも制御されているように見受けられますが、結局のところウクライナがロシアの占領下におかれることでロシア国民の得るものは何でしょうか。
極端に言えば何もありません。ただ独裁者の体制が長続きするだけです。
今回のことで
独裁国家への対応はより現実的なものに変わると思われますが、中でも「経済的な協力関係が軍事力の増大につながる」という認識を徹底すべきでその線に沿った対応が不可欠だと思われます。
民主主義国家どうしだと争いが生じても国民の理性が歯止めになりますが、独裁国家の場合は独裁者の一存で決まりますので、また国民の理性は嘘の報道で封じられますので、より危険なものになることが今回正に証明されました。
これ以上
ウクライナ人の命が奪われないためにも是非NATOによる「ウクライナ限定での参戦」に期待したいと思いますが、いかがでしょうか。