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人生の最期をどのように迎えたいでしょうか。自宅で穏やかな死を迎えたいと希望していても、必ずしもそうなるとは限らない現実があるようです。終末期医療の現実を追った記事が公開されていました。

『「延命か自然な死か」家族に迫られる重い決断―終末期医療の現実』

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人生の最期をどのように迎えるか――。自宅で穏やかな死を迎えたいと希望していても、必ずしもそうなるとは限らない現実がある。認知症になって本人の意思がわからないまま人工透析を続けたり、看取りの段階で救急搬送されて終わりの見えない延命治療に突入したり。そんなケースが頻発しているという。終末期医療の現実を追った。(取材・文=NHKスペシャル“人生100年時代を生きる”取材班/編集=Yahoo!ニュース 特集編集部)

「延命か、自然な死か」
救急医療の現場も新たな悩みに直面している。80、90代の高齢者が次々と運ばれてきているのだ。

衰弱した高齢者の場合、一度、人工呼吸器を取り付けると、意識の戻らぬまま延命治療が続くことが多いという。

国は近年、自宅での看取りを増やすことを想定して在宅医療制度の充実をはかってきた。ところが、いざ容体が悪化すると、あわてた家族が救急車を呼び、病院に運ばれる事例が途切れないという。

京都府立医科大学の松山匡医師は、救急搬送された全国約87万7000人の高齢者について、院外心停止の状況を分析したところ、85歳以上の高齢者でいったん心肺停止になった後に人工呼吸器などを外して退院できる確率はわずか0.5%だった。

延命治療「希望しない」が7割
厚生労働省の意識調査では、末期がんとなった場合に希望する治療方針で、「胃ろう」「人工呼吸器」などの延命治療を「希望しない」と答えた人は7割近くに達している。

広がりつつある延命中止
実際にどこまで延命中止は広がっているのか。NHKは全国に289ある救命救急センターを対象にアンケートを実施した。回答のあった117の施設のうち46の施設が「人工呼吸器などの生命維持装置の中止について、患者や家族に示している」とのことだった。

終末期医療の現状に詳しい東京大学大学院・会田薫子特任教授はこう話す。

「医師たちにとって、人工呼吸器を外すことはタブーだと考えられてきました。救急医療の現場で延命医療を終了する選択肢を家族に示す病院が出てきたのは、ごく最近です。最期にどのような医療を受けるのか、本人や家族が事前に話し合っておくことが重要です」

【ヤフーニュース 配信】

この報道記事を読みながら、

あるいは読んだ後で、「生きることとは何だろうか」という思いを抱く人も、少なくはないものと思われます。

ただ呼吸をしていることが生きていることなのでしょうか。
ただ最低限の栄養が摂取できていれば生きていると言えるのでしょうか。

記事によると、

『厚生労働省の意識調査では、末期がんとなった場合に希望する治療方針で、「胃ろう」「人工呼吸器」などの延命治療を「希望しない」と答えた人は7割近くに達している』とのことです。

私は生きるということは「自らの意思を発現できること」だと思っています。

「意思を発現できない」状態で生命維持行為が行われることは、極端な言い方をあえてすれば「生かされているだけ」ということになるのではないでしょうか。

勿論

回復の見込みがあれば別ですが、その見込がない場合(かなりの低い確率でしかない場合も含めて)は、ある意味で苦しみを先延ばしにしていることになるような気がします。

医療関係者は救命という使命を担う立場にあるため、これまではできるだけ延命措置を講じるのが当たり前とされてきましたが、報道にもあるように近年では医療関係者の方から家族に「どうするか」を尋ねる傾向が強くなってきているとのことです。

この問題の

一番の気がかりな点は「患者の苦しみ」という一点だと思います。

呼吸困難や食物摂取ができないときに放置されることが、患者にとってどれだけの苦痛をもたらすのかということが問われているのではないでしょうか。

それらの終焉が穏やかなものなら、あるいは終焉の苦しみを軽減できる措置が可能なら、延命措置は必要なくなると思います。

多くの

医療記事の中には、「ほとんど苦痛はない」という見解もみられますので、もしそうであるなら、医療関係者による説明の中にその旨が示されることを期待します。

患者が認知症になったり、意識がなくなったりと、自らの判断ができない場合も多いとのことで、そのことを思えばなおさら、家族による「延命措置」への判断の重さが伝わってきます。

最悪の事態に自分はどうありたいか、それを周りの人に残し、それが尊重されることの大切さを、今回の報道が教えてくれていると思います。

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