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オレゴン健康科学大学(OHSU)などの研究チームは、がんの転移を止める薬剤化合物を発見したと発表したそうです。

『がんの転移を止める薬剤化合物を発見 – オレゴン健康科学大など』

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オレゴン健康科学大学(OHSU)などの研究チームは、がんの転移を止める薬剤化合物を発見したと発表した。マウスを使った実験で効果が確認されたとしている。研究論文は「Nature Communications」に掲載された。

一般的に、多くのがんは早期に発見できて他の組織への転移が起こっていなければ治療可能だが、発見が遅くなり他の組織に転移していると死亡リスクが高まる。このため、がん治療の研究においては、がん細胞を殺す方法の開発に加えて、がん細胞の転移を防ぐ方法を見つけることが重要な課題であると研究チームは指摘している。

今回報告されたのはイソフラボンの一種であるゲニステイン(4′,5,7-トリヒドロキシイソフラボン)を出発材料として化学合成された「KBU2046」と呼ばれる化合物で、ゲニステインのヒドロキシ基をハロゲン元素で置換したものであるという。
研究チームは、乳がん、前立腺がん、結腸がん、肺がんについて、KBU2046によってがん細胞の運動性が弱まるとしており、がん細胞を移植したマウスへの経口投与実験で、他の組織への転移の抑制効果、骨破壊抑制効果、延命効果などが確認できたとしている。

【マイナビニュース 配信】

ガンといえば、

まずガン細胞を殺すことを考えがちですが、この報道にもあるように、ガン細胞の転移を防ぐという観点も大変重要なことだと改めて気付かされました。

ガン細胞は最初のうちは、ひたすら増えますが、ある程度まで増えると、今度は周りのコラーゲンを溶かして外に移動するそうです。

そして

動きを開始することで周りに染み出し、近くに血管が走っていると、その血管の中に入っていきますが、それも自分たちで血管を呼び寄せるそうです。

血管を作る因子を出して、遠くにある血管から支流を作らせて、近くにどんどん呼び寄せるようですが、何故そんなことをするのかと言うと、これには「ガン細胞というのは発生段階に戻っている状態の細胞だから」という説があるそうです。

発生段階の細胞は、

細胞同士の間に隙間を空けて入ったりとか、周りを溶かして中に入ったりとか、そういうことをしながら形(身体の各部分)を作るもので、その結果として最終的に生き物が作られた後で、細胞のそれらの運動能力が封印されると考えるならば、元々各細胞が持っていたその運動能力がガン細胞化した時に再び出現したと考えることに無理はないような気がします。

その意味では、今回報道の「化合物により転移が止まる」ということは、遺伝子の異常により発生段階の細胞の特徴を備えたガン細胞の、正にその特徴が化合物により封印されたということなのかも知れません。

詳しいメカニズムは

やがて明らかになるものと思われますが、ガン細胞が転移しなくなれば、後は増えたガン細胞を殺すだけですから、周りの組織全てを切り取る必要もなくなるため、それだけ手術による損傷は少なくてすみますし、また手術後の他の部位のガン化の心配もなくなりますので、ガン治療そのものが大幅に容易なものになっていくのではないでしょうか。

世の中にはまだまだ解明されていないことが多く、そのために苦しむ人も少なくないと思いますが、特定の関係者の研究成果が多くの研究者の間で共有されることで、より早い時期に、より多くのことが解明される時代がくることを期待したいと思います。

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