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政府が策定する経済財政運営の基本方針に消費税の10%への増税が明記され、また景気への影響を最小限にとどめるため、大型の景気対策も実施するそうです。

『日本経済は消費税10%に耐えられないかもしれない』

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政府が策定する経済財政運営の基本方針(いわゆる「骨太の方針」)に消費税の10%への増税が明記された。景気への影響を最小限にとどめるため、大型の景気対策も実施する。

本来、増税は景気に対して大きなマイナスにはならないはずであり、消費増税による景気悪化を懸念しなければならないのは、日本経済の基礎体力が弱っていることが原因である。増税を実施しつつ、得られた税収を景気対策につぎ込むという形では、本質的な解決にはつながらないだろう。

本来、消費増税というのは、景気に対してそれほどのマイナスにはならないとされている。増税によって政府が徴収した税金は、政府支出という形で国民に戻ってくるため、マクロ的に見れば所得が増えるというのがその理由である。増税という心理的な負担が消費を抑制することはあるだろうが、これが長期にわたって経済を蝕むというのは少々考えにくい。

住宅など高額な商品を増税前に駆け込みで購入するのは合理的な行動といってよい。一生のうち1回か2回しかないような大きな買い物の場合、増税前と増税後では支出総額が大きく変わってくるからである。だが、前回の消費増税では、生活必需品の駆け込み需要も見られた。

生活必需品というのは、一生買い続けるものなので、増税前に多少買いだめしたところで、長期的に見ればその効果はほぼゼロになってしまう。日本の消費税に近い付加価値税の導入を行っている欧州では、増税前に駆け込み需要が発生するという現象は起こっていない。

【JB PRESS 配信】

報道の中では、

前回の消費増税時に生活必需品の駆け込み需要が見られたことについて、日本の消費経済がかなり弱体化していることを示しているとの見解が述べられていますが、全くその通りだと思います。

今の日本における経済状況を端的に表現するならば、「生産力偏重」と言えると思います。

つまり

海外での生産や非正規雇用を増やすことにより、生産力を大幅に増大させましたが、相対的に見ると、それによって消費力を大幅に減少させました。

グローバル企業は海外での低賃金雇用を増やすことで生産コストを下げながら、同時に海外や国内での低価格販売を増やすことで利益を上げていますし、グローバル化していない国内大手企業は非正規雇用を増やすことで同様のことをしています。

増大した利益は

大幅に内部留保され、それが国内の雇用に向けられる割合は相対的に小さなものでしかなく、グローバル企業ならではの節税対策も可能で、それにより税収も相対的に減少しますので、結果として消費力はやせ細っていく一途と言えます。

通常でしたら「生産力偏重」により在庫が増えて、生産への意欲が低下するはずですが、まだ貿易による販路が見込めるため致命的な状況にはなっていないようです。

世界的規模での

「生産力偏重」状態になれば、消費力増大(賃金上昇)へと向かわざるを得ませんが、それまでは企業の利益追求の欲求は収まらないものと思われます。

しかし一方、一般人(国民)としての欲求もあり、とてもそれまで待っていられませんので、できるだけ無駄な消費を抑えて、必要な消費を増やそうという行動へと駆り立てることになります。

その結果が低価格品の大量購入であり、生活必需品の駆け込み需要だと思います。

国は

消費税を増税したら税収入が増えると計算しているようですが、非正規雇用が増大している今では、消費額は決まっており、それは消費税込みの金額となっています。

たとえば「消費税込みで月10万円しか使えない」などということになりますので、その結果、消費増税分だけ購入額が低下することになります。

つまり

消費税8%なら92,593円迄の品物を購入できますが、消費税10%になったら90,909円迄の品物しか購入できないということで、税収は増大しても販売額が減少しますので、それが雇用を減らすことになり、所得税を減らすため、結果的に税収は減少するものと思われます。

生産力と消費力は経済発展の両輪であり、それらが釣り合っていて初めて生産性向上への意欲が増大するものと思われます。

現在のように

「生産力偏重」状態が続けば、やがてはどんなに良い製品ができても売れない時代がくることになり、その結果、生産性向上への動機が低下し、経済は衰退の一途を辿ります。

政府は生産力が増大した分の紙幣を増刷(借金ではなく単に印刷)して公共のための資金として役立てる方向で、対応すべきだと思います。

生産力が

低い中で紙幣を増刷すると紙幣の価値が下がりますが、生産力が高ければ紙幣価値は維持され、混乱は生じないものと思われます。

具体的な手法については工夫が必要なのかも知れませんが、是非そのような方向で消費力を増大させて、生産性向上の意欲を低下させないよう配慮すべきだと思います。

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