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胎児の体内で行われている臓器の発生プログラムを活用し、腎臓を再生させることにラットで初めて成功したと、東京慈恵会医大などのチームが英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表したそうです。

『慈恵会医大などラットで腎臓再生 臨床応用へ前進』

https://mainichi.jp/articles/20171124/k00/00m/040/075000c
⇒毎日新聞の記事へ 
 
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胎児の体内で行われている臓器の発生プログラムを活用し、腎臓を再生させることにラットで初めて成功したと、東京慈恵会医大などのチームが英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表した。尿を生成するなど腎臓の機能を完全に備えているといい、ヒトへの臨床応用に向けて大きく前進しそうだ。

チームは、遺伝子改変したマウスの胎児を作製。胎児の腎臓の「芽」に、ラットの腎臓になる前駆細胞を注入し、同じ遺伝情報を持った別のラットに芽ごと移植した。その後、特殊な薬をラットに投与すると、芽に元々含まれていたマウスの前駆細胞が死滅。芽に周囲の組織から血管が入り込み、4週間後にはラットの細胞だけでできた腎臓が再生した。腎臓内で尿が作られることも確認した。

チームは、再生した尿管を使って尿を体外に排出させる技術をラットで開発している。さらに、ヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)から腎臓の前駆細胞を作製する技術も完成させている。マウスの代わりにブタ胎児の腎臓の芽を、ラットの代わりに腎不全患者のiPS細胞から作製した腎臓の前駆細胞をそれぞれ使えば、機能を全て備えたヒトの腎臓を再生させることが可能になるという。

【毎日新聞 配信】

報道では

ラットとマウスという言葉が出てきますが、初めにこの違いについて少し調べてみました。

ラットというのはドブネズミを実験動物化したもので、マウスというのはハツカネズミを実験動物化したものだそうです。

いずれもネズミですが、ラットは大型のネズミで、マウスは小型のネズミとのことです。

今回の報道では

マウスの胎児の腎臓の「芽」に、ラットの腎臓になる前駆細胞を注入し、それを別のラットに芽ごと移植した結果、芽に元々含まれていたマウスの前駆細胞が死滅して、ラットの細胞だけでできた腎臓が再生したということで、これを人に応用する場合は、マウスの代わりにブタ胎児の腎臓の「芽」を用い、ラットの代わりにヒトの腎臓の前駆細胞を用いることになるようです。

要するにブタ胎児の腎臓の「芽」によって、ヒトの腎臓が再生できる可能性があるということで、腎不全により人工透析を余儀なくされている患者さんなどにとっては、大変大きな希望になるものと思われます。

いわゆる

「人工多能性幹細胞(ヒトiPS細胞)」を用いた腎臓再生という研究も他方で行われていると思いますが、この研究に対しても、今回の研究成果により、何らかの情報提供ができるとすれば、大変素晴らしいことだと思います。

医療も臓器の治療から、臓器を丸ごと再生する形へと進歩していくものと思われますが、そのためには各研究成果の共有ということが大きな役割を担っているように思えます。

今後、研究機関同士の連携が強化され、各々の成果の共有により迅速な進展が為されることを大いに期待したいと思います。

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