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知人(H.O)さんからメールがきました。 メールの内容を以下にそのまま掲載します。

詩集「言葉の河」- 詩「十文字坂」の読後感想です。

詩を読んだ後の、心に残った光景です。

『いつしか糾弾の旗色を鮮明にする坂の隠喩を否定した弟鬼の東半分は、海に身を投げ、無数に光る敵意・蔑視に先刻看取られ幽明境を異とした。暗ぁい海の指弾のうねりは、この市の坂へ海霧の刺激を脂粉のように忍ばせ、不確かな噂をたちのぼらせてゆく。そのうねりは、かって聖者として埋葬されいま狂者として掘り返される風信を恣(ほしいままに)し、弟鬼西半身の性の来歴を根絶やしに浚おうとばかりに、まもなく一斉の逆流となって市の麓へ流れ込んでくる。坂という坂は海になだれるがいいと言い募る兄鬼の悲怒に答えて、遺された弟鬼の半身は静かな唖の唸りをあげて、なお非望の坂を幻として起ちあげてゆく。』
このような光景や、振る舞い、思いなどが、私の心に残りました。

この詩から伝わってきた思いです。

『糾弾の旗色を鮮明にする「坂」に対して、「海」はそれを爪弾きにしようとしている。弟鬼は「坂」の暗喩では飽き足らず、その東半分を直接「海」に投げ込んだ。「海」はかって聖者として埋葬されていた風信をいまでは狂者に言い換え、弟鬼の西半身の性の来歴を根絶やしに浚おうとばかりに逆流となって流れ込もうとしている。そんな「坂」など「海」になだれるがいいと言い募る兄鬼の悲怒に答えて、遺された弟鬼の半身は静かな唖の唸りをあげて、なお非望の坂を幻として起ちあげてゆく。』
このような思いが、伝わってきました。

既存の大きな権力に対して、

その非を糾弾しようとする場合、どのような手段が考えられるでしょうか。

通常は比喩的な言い方で、それも直接的ではない、分かりにくい言い方で、体裁を保って非難すると思いますが、それをいくら続けても効果的でないことが多く、次第にそれでは生温いと感じる人達が現れます。

やがてはその人達を中心に、熾烈な行動へと変化していきますが、権力の側は、不確かな噂を流布することで、その人達に、狂者としてのレッテルを貼り、極力排除しようとします。

やがて、

表面的には排除されることになりますが、その熾烈な行動によって、たくさんの根が残され、それらは、時を経ることで、より大きな力となって、権力側を糾弾するために、注がれていきます。

その意味では、より問題を鮮明化し、そのことによって、後世にまで続く、たくさんの根を広げることこそが、非のある権力を糾弾するための、最も効果的な手段ではないか、と思いました。(H.O)

以上が知人(H.O)さんからメールでした。またメールがあり次第掲載させていただきます。

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