今日は「悲観と楽観」について考えてみました。
物事を見る場合、悲観的に見る場合と楽観的に見る場合とではどんな違いが生じるものでしょうか。
悲観的に見る場合は
辛い事はより辛さを重くし、楽しい事でも不安を加味して、全体として物事を深刻に捉える傾向が強くなります。結果として「事前の準備」や「障害への用心」など慎重な対応が見られると共に、「開拓の回避」や「難題の見送り」など消極的な姿勢も見られます。
楽観的に見る場合は
辛い事はその辛さを軽くし、楽しい事はより強く長くして、全体として物事を簡単に捉える傾向が強くなります。結果として「開拓の促進」や「難題への挑戦」など積極的な対応が見られると共に、「準備の不十分」や「障害への不注意」など大雑把な姿勢も見られます。
この「悲観性」と「楽観性」は、
元々人に備わっている性質だと思いますが、各々を強調することで獲得と喪失が強まり、特に喪失が人に大きな影響を及ぼすような気がします。
つまりどちらかの性質が強調されることで、反対側の性質がもつ「慎重性」あるいは「積極性」のどちらかを喪失することになり、その結果として何らかの影響が現れるのではないかと思います。
その点
抑制される場合は強調される場合より反対側の性質の喪失感は弱くなり、結果として影響も穏やかになるので、強調よりは抑制で調整すべきかと思われます。
抑制によって「悲観性」と「楽観性」の適度な状態が保たれ、そこから生まれる「慎重性」と「積極性」が、人生にとって良い結果をもたらしてくれることを期待したいと思います。
通常「楽観性」より「悲観性」の方が、
自然と強調されるような精神状況に陥り易い側面があると思いますので、その意味では「悲観性を抑える」方が良いのかも知れません。
いわゆるプラス思考というものは「楽観性を強調する考え方」だというのが一般的な解釈かも知れませんが、「悲観性を抑制する考え方」だという解釈についても一度考えていただければ幸いです。