この経済大国と言われて久しい日本という国で一生懸命働いてきて、一軒の家さえ建てることのできない人がたくさんいます。
日本人は働きすぎだと言われ、
行政(政府)は労働時間を減らす政策をとったまま、今景気が悪くなって仕事が少なくなってきている時にも関わらず何もしていない、と言ったら言い過ぎでしょうか。長時間働くことはいい仕事に繋がらないとの指摘もありますが、四十年近く働いても自分の持ち家を持てない人がたくさんいるという事をどう考えるべきでしょうか。
怠けている人が
家を持てないのはしょうがないですが、懸命に働いているにも関わらず家を持てないというのは本人が悪い訳ではなく、国政に問題があると考えるべきではないでしょうか。
たとえば下請け制度があります。
必ずしも悪い面ばかりではありませんが、何十年も働いて家が持てないとしたら、請負価格面や作業の発注面での締め付けがあると考えざるを得ません。
具体的な問題点も多々あるでしょうし、また資本主義社会という自由競争下ということもあるので、簡単にできることではないと思いますが、しかし放置しておく問題とも思えません。私達は、この一生働いても家が持てないという事実を一つのシンボルとして掲げるべきだと思います。
政治・経済の運営を
このシンボルに照らして見るというのは大事なことだと考えます。ただ働きすぎは良くないとか、怠けているからそうなるとか、自由競争社会だからしょうがないとかいう前に、このシンボルに照らしてこれで良いのかを各自が自問自答すべき時がきていると思います。
世界に誇れる日本といわれるためには「今何が欠けているか」をこのようなシンボルに照らして考え、そして解決していくことではないでしょうか。