『新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した中小企業に国が支払う「持続化給付金」の業務が、民間団体に約769億円で委託され、さらに大手広告会社の電通に約749億円で再委託されていた。経済産業省は差額の約20億円について、給付金の振込手数料や民間団体の人件費など「事業遂行に必要な経費」と説明しているが、野党は「再委託で事業費が膨らんだ」と批判を強めている。 』との報道がありました。 |
掲載日付:2020年6月1日
新型コロナウイルスの影響で売り上げが減少した中小企業に国が支払う「持続化給付金」の業務が、民間団体に約769億円で委託され、さらに大手広告会社の電通に約749億円で再委託されていた。経済産業省は差額の約20億円について、給付金の振込手数料や民間団体の人件費など「事業遂行に必要な経費」と説明しているが、野党は「再委託で事業費が膨らんだ」と批判を強めている。
持続化給付金は、前年に比べて売上高が半減した中小企業などに最大200万円を支給する事業。経産省は約150万事業者への給付を想定し、振り込み手続きやコールセンターの運営などの業務委託先を選ぶ一般競争入札を実施した。この結果、一般社団法人サービスデザイン推進協議会(東京都中央区)が経産省と約769億円で契約した。
経産省によると、協議会は2016年に電通、人材派遣大手のパソナ、ITサービス業のトランスコスモスなどが設立し、同省の14事業を受託。3社などから出向した21人が勤務し、給付金の振り込み手続きなどを担当しているという。
野党が1日に開いた政府へのヒアリングで、経産省は差額の約20億円の内訳について、給付金の振込手数料が約15・6億円、人件費が約1・2億円、残りは旅費や事務用品費と明らかにした。野党は「電通が直接受託すればコストダウンできた。中抜きではないか」などと批判。経産省は「協議会は遂行能力を持っており、委託費は必要な額」と説明した。
【毎日新聞 配信】
この度の
新型コロナウイルスによる感染症の蔓延は「国難」と言ってもよい状況にあると思いますが、この「国難」にあたって、正に「経営死」の痛みに苦しんでいる人達を少しでも救おうという趣旨の下に支払われる「持続化給付金」から、訳の分からない巨額の費用が「中抜き」されているということのようですが、日本人のモラルはどうなってしまったのでしょうか。
そのお金の流れを表す画像がありましたのでこちら↓を参照願います。
経済産業省が
769億円という国民の資金を支出することにしましたが、サービスデザイン推進協議会と電通を通して再々委託する時には645億円になりその差額124億円が消えてしまったとのことです。
この「持続化給付金事業」というのは中小企業に最大で200万円を支給するものとされていますが、124億円を200万円で割ると6,200になります。つまり困っている中小企業 6,200社 に200万円ずつ支給できる金額に相当します。
この金額が単に支払い業務の手数料としてしかも中抜き 1 されているということで、誠に強い憤りを感じます。
この構造に
経産省が関与している(?)疑惑もあるとのことで、いわゆる国の縦割り行政とか、族議員とかの存在を含めて深い闇を感じます。
以前から日本の大企業は下請け制度を活用して、単に紹介するだけで10~20%程度の「中抜き」を平気で行っているという実情が指摘されていますが、正にこの国難においてもそれが行われたということになるようです。
その仕組みの上に政治家が乗っかっているとすれば、この国の制度がなかなか良くならないことも頷けます。
結局は
弱者がうまく利用される世の中になっているということで、このような政治を容認してきたのは日本の国民自身な訳で、これを正すには他の政党に任せる以外に方法はなく、仮に他の政党もダメならさらに他の政党を探すという努力を国民自身がしなければ永遠にこの国の体質は変わらないということだと思います。
国を正すにはまず国民が「ノー」と言わなければならず、つまりは選挙でダメな政治家を落選させることでしか実現できません。
今回の報道を見ても、
今の政権はある意味では「無能な(狂気の?)政権」と形容してもおかしくはなく、この政権を認めることはもう終わりにすべき時がきているものと思われます。
選挙になると「誰に入れていいか分からない」というコメントも多く見られますが、「たとえ他の政党が良く分からないとしてもまず任せてみて、それでダメなら再度変える」、そのぐらいの気力を持って政治と関わるべきではないでしょうか。
参考情報:
- 持続化給付金「再々々々委託」 政府も全容把握できず [※この記事は削除されました]
- 持続化給付金 5月1日、2日申請の1万件超が未払い 全体の3.5%
- 中企庁長官の懇親会に電通関係者 経産省、報道認める
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- 持続化給付金、委託は適切 安倍首相―2次補正、参院実質審議入り [※この記事は削除されました]