『香港への国家安全法制の導入を巡り、中国を厳しく批判する米国や英国などの共同声明に日本政府も参加を打診されたが、拒否していたことが6日分かった。』そうです。 |
香港への国家安全法制の導入を巡り、中国を厳しく批判する米国や英国などの共同声明に日本政府も参加を打診されたが、拒否していたことが6日分かった。複数の関係国当局者が明らかにした。中国と関係改善を目指す日本側は欧米諸国に追随しないことで配慮を示したが、米国など関係国の間では日本の対応に失望の声が出ている。
新型コロナの感染拡大などで当面見合わせとなった中国の習近平国家主席の国賓訪日実現に向け、中国を過度に刺激するのを回避する狙いがあるとみられる。ただ香港を巡り欧米各国が中国との対立を深める中、日本の決断は欧米諸国との亀裂を生む恐れがある。
【 KYODO(共同通信) 配信】
この
中国による香港への国家安全法制の導入は国際公約違反という見解が有力です。
別の報道では次のように伝えられています。
『英、米、カナダ、オーストラリアの4か国は28日、中国が香港に「国家安全法」を導入する方針を決定したことについて共同声明を発表し、国際公約に真っ向から違反すると主張した。』
『4か国は声明で、「香港に新たな国家安全法を導入するという中国の決定は、法的拘束力を持ち、国連(UN)にも登録されている英中共同声明に基づく国際的な義務に直接抵触する」と指摘した。』
つまり
日本は中国の行った国際的な公約違反に対して明確に批判することを避けているということになりますが、では日本は今後何を拠り所に国際問題を解決しようとするつもりなのでしょうか。
たとえば元徴用工問題では日韓の間で交わされた日韓請求権協定 1を国際的な約束事(公約)として国の立場を説明するということですが、結果的に「中国による香港自治に対する国際公約違反については批判せず、韓国による国際公約違反については批判するという姿勢が明確になっている」と言うことができるのではないでしょうか。
このようなことでは
あまりにも一貫性に乏しく、欧米諸国の理解を得る際のある種の障害をもたらすものであり、結果的に信頼性の低下につながるものだと思われます。
民主主義こそが(国民)幸福の基盤であり、また(国際)協調の礎であるとするならば、中国における香港の民主主義こそが、中国全土に民主主義を普及させるための重要な拠点であることを認識し、その意味では断固としてそれを守らせるべく国家意思を表明することが大切だと思います。
今後独裁国家を無くしていくためにも、安易な妥協は禁物で、場合によっては経済活動さえも制限すべき 2 時が来ているものと思われます。
現自民党政権は
新型コロナウィルスへの対応を見ても明らかなように、極めて戦略性に乏しく、多くの選択肢のある中で、何を中心に据えるべきかの視点が欠落しているように見受けられます。
今は特に国際的にも国内的にもリーダーが必要な時だと思いますが、残念ながら日本という国では、それを期待することは難しいようです。
新型コロナウィルス対応で国民の信頼を失い、更には他の民主主義国家の信頼を失うことになれば、今後の政治への期待など持てるはずもないと思われますが、いかがでしょうか。
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