『政府が7日に決定する緊急経済対策で、所得減少に伴い現金30万円を給付される対象が6日、分かった。』そうです。 |
政府が7日に決定する緊急経済対策で、所得減少に伴い現金30万円を給付される対象が6日、分かった。新型コロナウイルス感染拡大が顕在化した2月以降に収入が減少し、年収換算で住民税非課税水準まで落ち込む世帯が主な対象。収入が半分以下となった場合も、一定の要件を満たせば給付される。5月にも支給を開始する。
給付を受けるには、給与明細など収入が減ったことを証明する書類が必要になる。市町村などの窓口のほか、自治体のホームページ上で申請を受け付ける予定だ。
政府の原案によると、給付対象は、世帯主の2月以降の月間収入が1月以前と比べて減少し、年収換算で個人住民税非課税の水準まで落ち込む場合。東京23区内に住む会社員で単身世帯は年収100万円以下、専業主婦と子ども2人の4人世帯では年収約255万円以下だと住民税が非課税となる。
一方、住民税を課される収入があっても、急激な客足の減少などで月収が半減した人は給付される。収入(年収換算)が住民税非課税水準の2倍以下であることが条件。
【時事ドットコムニュース 配信】
国民への給付金については
諸外国でも実施していますが、一律で給付する場合がほとんどのようです。
これは私なりの解釈ですが、「新型コロナウィルスによる死者が急増したため、感染者を抑える目的で、いきなり外出制限のような形で強制することになり、その準備金のような目的により緊急に支給した」のではないかと思いました。
つまり
「いきなり外出するな」ということは、ある程度の食糧の確保や予定のキャンセル、あるいは緊急の依頼事が発生するなど、緊急の出費がかさむことになるので、そのための資金が必要になると思われるからです。
その意味では後では間に合わないので、一律に支給する以外に方法はなかったのだと思います。
では
日本の給付金の意味とは何でしょうか。
一般的には「新型コロナウィルスの感染拡大により閉鎖される職場が増え、それにより収入が減り、生活に困る人がたくさん現れるので、その救済のための措置」というように考える人がほとんどではないでしょうか。
しかし30万円で救済されるはずはないし、「職場の確保」という意味であるならば、「無担保・無利子による長期借入を可能とする政策」以外には方法はないものと思われます。
つまり「強制的な外出制限にはあたらないし、またそれ故に緊急的な給付の必要もない」ものと思われます。
そして
仮に「職場の確保」が効果的に果たせないようなら、30万円の支給などといった付け焼き刃的な救済措置ではだめで、最低限の生活ができるための支援(住むところ、食料の確保など)を長期に実施しなければならないと思います。
現在、生活保護の金額計算においては、「最低生活費が15万円で自分の収入が8万円だとしたら、生活保護費は7万円となる」などの計算もあり、最低生活のための年額(180万円)を一つの基準として、その意味では独身世帯で年収180万円以下の国民へは、少なくとも新型コロナウィルスへの治療法が見つかるまでは、その差額(180万円 – 予想年収=今の月収×12)を生活保護費として支給するなどの施策が必要になるのではないでしょうか。
それらを考慮した上で今回の給付金を見ると、「30万円」という一時金の金額も、単身会社員で見た時の「住民税非課税世帯(100万円以下)」という基準も、「収入が急減世帯(200万円以下)」という基準も、全く意味不明の一言に尽きると思われます。
最後に
「外出制限」という考え方についてですが、私は新型コロナウィルスによる死者数が爆発的に増えていない状況なら、緩やかな制限で良いと思っています。
つまり感染者が増えることは、その八割が軽症のまま治癒に至るという統計値もあることから、別の意味では「抗体を持った人が増える」ということでもあるので、感染者という統計値に加えて治癒者(=抗体の獲得者?)という統計値も表示して欲しいと思います。
できれば抗体検査を積極的に実施し、どれだけの人が新型コロナウィルスへの抗体を持っているか(耐性がある人という場合、一人当たりの抗体の数をどのくらいに考えるかという判断もあるのでしょうが)を統計的に公表すべきだと思います。
そうすることで、「抗体のない人については引き続き行動制限を行う」といった判断もできるので、国民の安心感が次第に高まるものと思われます。
諸外国に
見られる1ヶ月ほどの「外出制限」の結果、感染者が急速に減少したとしても、いわゆる非感染者の数が多い状態ならば、再び感染拡大の危険性があるとも言えます。
少し乱暴な言い方になるかも知れませんが、「重篤な患者を極力出さない、あるいは救いながらも、緩やかな感染拡大により抗体を持った人が増えるということが、一つのあるべき方向を示している」と言うこともできるのではないでしょうか。
何事も
まだ情報が不足している状態で、それ故に混乱もやむを得ないと思いますが、今一番求められていることは「一人ひとりが考えて行動すること」だと思います。
そしてその根底には「皆で助け合う」という考え方が不可欠だと思いますが、いかがでしょうか。