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『再生可能エネルギーでつくった電気を大手電力会社に全量買い取ってもらえる固定価格買い取り制度(FIT)について、経済産業省は5日、新設の大規模な事業用太陽光発電と風力発電を対象から外す見直し案の概要を公表した。』そうです。


 

再生可能エネルギーでつくった電気を大手電力会社に全量買い取ってもらえる固定価格買い取り制度(FIT)について、経済産業省は5日、新設の大規模な事業用太陽光発電と風力発電を対象から外す見直し案の概要を公表した。これにより2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以降に本格化した再生エネの支援策は転換点を迎える。

大規模の地熱発電や中型の水力発電は、費用や事業リスクが高く新規導入が進んでいないとして、開発段階での費用補助などの支援策を検討する。住宅用と小規模事業用の太陽光発電、小規模地熱、小型水力、バイオマスは、地域振興や災害時に役立つとして、当面はFITを維持する。

見直し案は5日午後の有識者会議に示す。今秋に詳細を詰め、来年の通常国会にも改正法案を提出し、21年度以降の実施を目指す。実現すれば、12年の制度開始後初の抜本的な見直しとなる。制度改正前に認められた分は引き続きFITの対象となる。

FITにより再生エネは一定程度の導入が進んだが、新規参入しやすい太陽光に偏るほか、家庭や企業が払う電気料金に上乗せされる「賦課金」の負担が重くなるなどの課題も浮上し、経産省が見直しを進めていた。

【朝日新聞デジタル 配信】

現在

「発電」ということで考えてみると、原子力発電(原発)においては放射性廃棄物処理という問題があり、火力発電においては温室効果ガスや石油の輸入という問題があります。

放射性廃棄物については最終処分の方法がなく、また温室効果ガスは今後一層排出制限しなければならず、石油の輸入は安定供給という点で不透明さを増しているという状況を考えると、やはり再生可能エネルギーの利用を大幅に増やすことが今後の安定的電力供給という点で最も理にかなった方法だと思います。

しかし

今回の報道によると、『再生可能エネルギーでつくった電気を大手電力会社に全量買い取ってもらえる固定価格買い取り制度(FIT)について、経済産業省は5日、新設の大規模な事業用太陽光発電と風力発電を対象から外す見直し案の概要を公表した。』ということで、「発電における再生可能エネルギー化を促進する」という点ではその動きに水を差すような政策だと思います。

これまで国(政府)は原子力発電を推進する為に考えられた電源三法をもとに、原発の立地に関係する地方自治体に莫大な交付金や補助金を支給してきたことは多くの人に知られているところです。

そしてこんにちでは固定価格買い取り制度(FIT)という形で、再生可能エネルギーの買取費用を利用者に一部負担させる政策をとっています。

本来なら

電力会社の送電部門を独立させて送電会社を作り(当初は地方自治体に渡すはずの莫大な交付金や補助金を電力会社に渡して国が買い取るなどの政策も視野に入れて)、そこが電力会社(発電会社)から電力を買い取って一般消費者に売るという仕組みにすることで、従来の電力会社も再生可能エネルギーによる発電会社も公平に電力を販売できるようになるものと思われます。

そうすればより多くの電力が供給されるようになるため、買取価格が低下し、安価に販売できるようになる可能性も高まり、つまりは利用者による費用の負担もいらなくなるかも知れません。

更には

そのような仕組みにすることで、ネットワークが強化されて、電力の需要と供給のバランスが崩れて停電が引き起こされるブラックアウト(大停電)が起きることも、これまで以上に安定的に防げるような気がします。

ところが現政権(経済産業省)は、原発で発電する電力会社に対する補助制度の創設を検討しているとの情報もあるようです。

つまり

温室効果ガス対策を名目に、原発でつくった電気を買う電力小売事業者に費用を負担させる仕組みを想定しており、実現すれば消費者や企業が払う電気料金に原発を支える費用が上乗せされることになるようです。

(以下の報道を参照方)
同じ朝日新聞デジタルによる2019年3月23日の報道です。


 

詳しいことは

分かりませんが、原発や火力発電から再生可能エネルギーによる発電に切り替えるべきにも関わらず、依然として原発にこだわって切り替えを妨害しているかのように見えます。

再生可能エネルギーによる発電は「世界的な流れになりつつある」というデータもあるようです。

原発の大きなツケを消費者(国民)に押し付ける政策ではなく、再生可能エネルギーによる安心な発電が、より安定的に、また安価に行えるよう育てる政策こそが必要な政策だと思いますが、いかがでしょうか。

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