確証は30%でも

東日本大震災から10ヶ月が過ぎました。地震が発生した時はさまざまな発表があり、また逆に発表されなかったこともいろいろありました。

今日はこの発表されなかったことについて考えてみたいと思います。

なぜ発表されなかったのか、

ということにつきましてはいろいろと言われているところで、「発表すると国民に動揺を与え混乱を引き起こしかねないから」、「確証が得られないので発表する段階ではないと判断したから」、などが代表的な理由のようです。

ではそれらの理由は妥当なものであったのでしょうか。

ある程度、理解できる部分もありますが、それらを理由に一切発表を差し控えるというのはやはり間違いだと思います。一切触れないこともそうですが、逆に確証が得られないことにも関わらず、次から次へと発表することも、共に良い結果にはつながらないと思います。

情報というものは

意図的に使えば「情報操作」になりかねないため、非常に厄介なものとも言えます。

何も発表しない訳にはいかないからと、確証が無いにも関わらずに発表してしまうと、それによって世論をある結論に誘導することになるかも知れません。

この場合は「正直に発表する」ことが最良だと思います。つまり確証度を%で併記するような発表の仕方が良いと思います。「現在30%くらいの情報しか得られていませんが、そこから推測されることはこういうことがあります」と発表し、できれば代表的な相反する可能性を一緒に発表できればなお良いと思います。

そのことにより、国民はある程度の状況がつかめますし、不安なども和らぎ、また次の災難に備えることもできます。今後どのようにして情報を収集しようとしているかを併せて発表すれば、一段と良い結果をもたらすものと思います。

発表の結果、

多少の動揺やそれによる混乱が生まれたりしても、また何らかの結論に誘導することがあっても、やむをえないことと考えます。時間が経てば次の情報が発表されるので次第に落ち着きを取り戻せるからです。

やはり正直に発表しているという信頼感が大切で、そうすることによって「何も知らせない」という過ちや、「確証がないのに、確かな情報かのように知らせる」という過ちから、共に逃れることができるのだと思います。

情報を軽視しすぎても、重視しすぎても混乱につながりやすく、やはり正直に扱うことで冷静に受け止めてもらおうという姿勢が大切で、それによって国民の理解を得ることも可能になる、ということではないでしょうか。

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