消費が生産を支える

最近「経済発展」という言葉を耳にする機会が多くなりましたが、どのような状態を想定しているのでしょうか。

経済発展とは

つまりは生産力の発展を意味しています。生産力は製品が消費されて、次の生産につながることで発展していくものです。そのためには必要と思われる(求められている)製品を生産しなければなりません。

生産するたびに技術は進歩していきます。

作った製品が消費者にとって欲しいものなら消費され、供給量も消費量も年々増えていくのが自然です。研究開発がより一層盛んになり、機械化も質・量ともに充実していくことで、生産力がより一層高まるからです。

しかし問題が一つあります。

それは購買力の増加が伴わなければならないと言うことです。年々増大する製品を消費するための金銭が消費者に渡らなければなりません。つまり企業が製品の供給量に見合った報酬を支払うことが前提になります。

さらに高所得者は

自らの消費をはるかに上回る多くの資金を持っていますが、消費に回らなければ製品が売れず、結果次の生産を促すことができないことを考えれば、多くを税金という形で納めてもらう必要があると思います。

低所得者は全ての資金を消費に回さざるを得ませんし、また高齢者の貯蓄は近親者へ相続・贈与されますので消費という点では問題にはならないと思います。

社会に流通する貨幣(通貨)は

生産力の動的なバロメーターでもあります。生産力が低下すると通貨の価値が下がることを思えば、貯蓄より消費に重点を置くことが、その価値を維持するためにも必要なことだと思います。極端な言い方をすれば、お金があるから働かなくても良いと何も生産しなければ、お金の価値はゼロに近づきます。

通貨(金銭)は仕事の引換券という側面もあります。製品を買ったり、サービスを利用するなどで、それを使わなければ仕事が生まれません。

消費には

仕事を生み、最終的に生産力を押し上げ、通貨の価値を維持し、高める働きがありますが、消費者が増加する製品やサービスを消費するための報酬の増加については、通常の経済サイクルでは解決できない政治的な問題なのかも知れません。今後また検討していきたいと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です