どんな仕事も価値ある仕事

明日は「仕事」だから、などと遊びを早々に切り上げたりしますが、この「仕事」について少し考えてみたいと思います。

これから社会に出て働こうとしている人は「どんな仕事に就いたら良いか」と迷うことも多いと思いますが、既に仕事に就いている多くの人は最終的に何によって決めたのでしょうか。

まさに人それぞれですが、

いくつか挙げてみると、「自分にあっている(得意だ、好きだ)から」「収入が良い(将来性がある)から」「かっこいいから」「価値が高いから」などが考えられます。他にもまだまだたくさんの理由があると思いますが、どちらかと言うと計画的なものではなく、その時点での気持ちの動く方へということで決めることが多いと思われます。

よく「こんな仕事にしか就けなかった」

というような不満も聞かれますが、その直接的原因には条件・待遇の違いであったり、思惑とのズレであったり、内情と上辺のイメージの違いであったり、いろいろと考えられるところではありますが、結果的な原因としては「価値ある仕事ではなかった」という思いが不満となって表面化するのだと思います。

しかし「価値のない仕事」というものがあるのでしょうか。人の歴史をみても分かりますが、世の中においては、仕事は全て分業で行われてきました。いわば他の人のために働く事によって収入を得る社会ということができると思います。「自分のしていることで他の人が助かる」という限り、どんな仕事であっても価値のある仕事に違いはありません。

一般的には

「より多くの人のためになる仕事」だけが価値のある仕事だと言われ、そのような仕事を選ぶ傾向が強いかも知れませんが、でも影響力の少ない仕事であっても、他の人に役立っている限り立派な仕事であるはずです。多くの人の役に立つから、あるいは難しい仕事だから価値ある仕事だと考えるのではなく、その仕事をする人が居なくなったら、たちまち困る人が出てくるから価値ある仕事だと考えるべきだと思います。

これから仕事に就く人に

是非言いたいことは「自分の好きな仕事に就いて欲しい」ということです。そして収入が少なくても、単純な仕事であっても、「毎日続けていける仕事に就いて欲しい」ということを付け加えたいと思います。

親の立場としては収入や安定性を考えて職業を選ぶよう忠告するかも知れませんし、また友人は名誉ある仕事を選ぶべきだと言うかも知れません。しかし一番大切なのは、その仕事を「長く続けていけるかどうか」ではないでしょか。暇さえあればそれをしていたいという仕事に就いている人以上に幸せな人はいません。

自らの意図に反して

長く続ける事ができなくなる場合もあります。それが仕事を選択する場合に一番注意が必要な点です。その仕事を選択しても、やがて別の仕事に替えられるという可能性については、簡単に分かるものではありませんが、できるだけ注意深く考えて選択していただきたいと思います。

実際に現在そこで働いている人の姿を見て、将来を予測する方法が一番現実的な方法かも知れません。他には社会的な統計や、その業界の歴史を調べるようなことも大切なことだと思います。

人には様々な好みや可能性があります。

多くの人が他の人の役に立つことができ、さらにそれを長年続けていける仕事があるということは幸福な国の大前提だと思います。

そのためにも国の政策を決める人には、多種多様な仕事、長期的に持続できる仕事に就けるような仕組み(規制を含めて)の確立という点に充分配慮して欲しいと思います。就きたい仕事がない事は人の可能性を小さくし、またその仕事によって助かる人の希望を奪うことになります。

とかく偉大な仕事に憧れますが、

偉大と思われる仕事の多くは、たくさんの人の力の積み重ねの上に築かれているものですし、また日々その仕事ができるのは、生きていく上で不可欠な仕事をしている人の助けがあるからということを忘れてはならないと思います。

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