北海道で震度7 道内で観測史上最大

6日未明に胆振管内安平町で震度6強を観測した地震で、気象庁は同日、同管内厚真町で震度7を観測していたと明らかにしたとのことです。国内で震度7が観測されたのは、2016年の熊本地震以来で、道内では現行の震度階級になった1996年以来、最大となったそうです。

『北海道で震度7 道内で観測史上最大 4人死亡』

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6日未明に胆振管内安平町で震度6強を観測した地震で、気象庁は同日、同管内厚真町で震度7を観測していたと明らかにした。国内で震度7が観測されたのは、2016年の熊本地震以来で、道内では現行の震度階級になった1996年以来、最大となった。

道によると、午後3時現在、地震の影響で男性4人が死亡したほか、厚真町の土砂崩れで3人が心肺停止、31人が行方不明になっている。ほかに各地で計295人が負傷した。さらに道内の全295万戸で停電し、各地で断水した。気象台は今後も同程度の強い地震の発生に注意を呼びかけている。

道災害対策本部指揮室や道警によると、厚真町吉野の山林で、数キロにわたって土砂崩れが発生し、複数の家屋が倒壊。付近の住民のうち12人は救助されるなどして無事が確認された。

北海道電力によると、道内の6カ所の火力発電所が停止し、全295万戸が停電している。道内で全戸停電は初めてで、復旧時期は未定という。

この地震で、政府は首相官邸の危機管理センターに対策室を設置。関係閣僚会議を開き、現地に自衛隊員計2万5千人の出動を決めた。

震度6強を観測したのは安平町早来北進、同町追分柏が丘の2地点。このほか、震度6弱を千歳市の新千歳空港、震度5強を苫小牧市、千歳市、恵庭市、札幌市北区、江別市、三笠市、空知管内長沼町、日高管内新ひだか町で観測した。

気象庁によると、震度5以上が推定される観測地点のうち、厚真町京町など17カ所から震度データが送信されず、震度6強以上の地点がさらに増える可能性もある。

石狩南部では、震源地から遠く離れた場所で高層ビルなどを大きく揺らす「長周期地震動」の最大階級4を道内で初めて記録した。

【北海道新聞 配信】

北海道で

最大震度7の地震が発生しました。

同様の最大震度7の地震には、2011年3月11日の三陸沖を震源地とする地震(M7.9)や、2016年4月14日の熊本県熊本地方を震源地とする地震(M6.5)、2016年4月16日の同じく熊本県熊本地方を震源地とする地震(M7.3)があります。

報道によりますと、『北海道電力によると、道内の6か所の火力発電所が停止し、全295万戸が停電している。道内で全戸停電は初めてで、復旧時期は未定という。』とのことです。

なぜ

6カ所の火力発電所があるにも関わらず全戸停電となったのか、ということにつきましては、別の報道における次の説明が参考になるものと思われます。

『北海道電力によりますと、震度6強の地震があった午前3時すぎ、北海道全域では、310万キロワットの電力の需要があり、その電力を道内にあるおもに4か所の火力発電所で供給していました。

しかし地震の揺れにより、この4か所のうち厚真町にある苫東厚真火力発電所が停止し、165万キロワット分の電力供給が止まりました。

これによって急激に北海道内の電力の需給バランスが崩れ、運転を継続していたほか3か所の火力発電所も、故障を防ぐため自動的に停止しました。

このため北海道内全域の電力供給がストップし、295万戸すべてが停電したということです。』

大阪電気通信大の

伊与田功教授(電力系統工学)によりますと、

『電力の需要と供給のバランスが大きく崩れると、設備への負荷やトラブルを避けようとして、各地の発電所で電気の供給を遮断する安全機能が働く。

今回の地震では、北海道各地で電気の遮断がドミノ倒しのようにいっせいに起こり、すべての発電機が電気系統から離れて広域で停電する「ブラックアウト(全系崩壊)」が起きたとみられる。』とのことです。

また北海道電力のwebページには、

『電気は、「周波数」を一定(50Hz)に保ちながらお届けすることが大切です。なぜなら、周波数が変動すると産業用機器の使用などに不具合が生じるおそれがあるためです。

周波数を一定に保つには、電気の消費(需要)と発電所の出力(供給)のバランスをとる必要があります。

そこで、当社は周波数が常に一定となるように需要の変動に応じて、火力発電機や水力発電機の出力を調整しています。』との記事が掲載されていました。

つまり

当時午前3時すぎには、北海道全域で310万キロワットの電力の需要があり、その電力の半分にあたる165万キロワットを発電していた厚真町にある苫東厚真火力発電所が地震による影響によって停止したため、その他の3か所だけでは周波数を一定にすることができず、産業用機器の使用などに不具合が生じるおそれがあるために全ての発電を停止したということになります。

このようなシステムの是非につきましては良く分かりませんが、電力の安定供給を図るには、蓄電技術の向上に期待するしかないような気もします。

電力供給の完全復旧には

1週間ほどかかるとのことで(一部で通電されたという報道も見られるようですが・・・)、北海道の皆様には本当に大変なことだと思いますが、できましたら良い展開を信じることで、このたびの災難を乗り越えていただきたいと思います。

北海道に住んでいる多くの友人の皆様、決して「無理はせず」、できることから「一つずつ」の気持ちで過ごせば、辛い日々もいつの間にか通り過ぎていくものと思われます。

身体にはくれぐれも気をつけてお過ごしください。