糖質を減らした食事を食べるだけ
といったダイエットがありました。
糖質を減らすことで痩せるということはかなり前から言われていましたが、「ご飯などの主食(炭水化物)を摂らないようにしたが、それほど痩せなかった」という報告も見られます。
そんな中、あるテレビ番組で
100日間低糖質の食材で作った料理を食べるだけで、3名の人が各10kg~15kg程痩せたという内容の放送がありました。これは実際に痩せていく過程を映像に収めているのでかなりの衝撃がありました。特に参加者がどんどん元気になっていく様子は圧巻でした。
低糖質ダイエットの主な考え方は
「糖質はインスリンの分泌を促し、そのインスリンによって糖質が中性脂肪に変えられて脂肪として蓄積される。その上インスリンには体内にある脂肪の代謝を抑制する働きがある。」ので、その傾向を抑制するというところにあります。
人間は昼間は脳が活動しているので、その活動に必要な糖質をエネルギーとして用い、就寝してからは脂肪をエネルギーとして用いるということが知られていますが、そうすると低糖質にした場合、昼間のエネルギーはどうするのかという疑問が生じます。
これに対しては「糖新生」というしくみにより問題は生じないと言われています。ちなみに「糖新生」というのは、タンパク質からブドウ糖を作り出す仕組みで、この際には脂質がエネルギーとして使われるそうです。
結局人類の歴史を見ると、
長年に渡って食料の安定供給が難しかった時期を経ており、その対応策としてインスリンというすばらしい仕組みが生まれ、それによって滅亡を逃れることができたのだと思いますが、現在の恵まれた時代にはその仕組が逆効果になってきたということになるのでしょうか。
そうであるならばインスリンにはしばし休んでもらい、脂肪を蓄積しないサイクルに移行するのが当然の考え方と言えます。一般に血糖値が下がることで空腹を感じると言われていますが、糖質を減らすことでその空腹感も感じないとなれば、まさに鬼に金棒という理想的な状況になるのではないでしょうか。
低糖質にしても痩せなかった
という報告もあるようですが、おそらくダイエットという意識が強く、糖質もタンパク質もあまり多く摂取することがなかったのではないでしょうか。
タンパク質の摂取が少ないと糖新生が活発に行われず、脂質がエネルギーとして使われることも少なくなり、結果として痩せないということになります。さらに「週に一回ぐらいはいいだろう」といって甘いものや多くの糖質を一時的に摂取することで痩せずに現状維持を続けるということは、意外にありそうなことだと思います。
前記のテレビ番組の放送では、
肉類やチーズ類、油揚げ、卵、マヨネーズ、バターなどは、気にしないでどんどん摂ってくださいというコメントもありましたが、この「カロリーではなく糖質を目安に」という分かりやすさには説得力を感じます。
試してみる価値は充分にあるのではないでしょうか。