ワクチン「一日も早い接種に全力」

『河野太郎規制改革相は19日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種について「国民が安全で有効なワクチンを一人でも多く、一日でも早く接種できるよう全力を尽くす」と強調した。』そうです。


 

河野太郎規制改革相は19日の閣議後の記者会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種について「国民が安全で有効なワクチンを一人でも多く、一日でも早く接種できるよう全力を尽くす」と強調した。自身の役割に関し「輸送や保管、(接種する)会場の設定などを担当する」と説明した。

菅義偉首相は18日、ワクチン接種を円滑に進めるための担当閣僚を新たに置き、河野氏を充てると表明した。首相は米製薬大手ファイザー社のワクチンに関し、2月下旬までの接種開始をめざす。担当の副大臣には藤井比早之内閣府副大臣と山本博司厚生労働副大臣を起用する。

河野氏は19日の記者会見で、関係省庁や自治体、医療機関などを念頭に準備状況を幅広く聴取する考えを示した。「役所に限らず、全ての関係するところからヒアリングしたい」と述べた。「業界をはじめ、関係の方との連携は非常に強くしなければならない。現状を聞いた上で体制を考える」とも語った。

【日本経済新聞 配信】

ワクチンに

つきましてはいろいろな媒体を通じて報道が行われていますが、『日本経済新聞が15日、主要7カ国(G7)のうち新型コロナウイルスのワクチンが承認すらされていないのは日本だけだと指摘し、「ワクチンは副作用のリスクと切り離せないが、迅速に承認した米国・英国など西側国家に比較すると対応が遅れている」と批判した。』といった報道などもみられます。

今ワクチン接種が一番進んでいるイスラエルでは1日に15万人のハイペースで行われているという報道もあり、またこのイスラエルでは『製薬会社に「接種に伴う情報提供をする」、「高めの購入価格を認める」などといった提案をしたらしい』という憶測も流れています。

つまり

そのような提案をしてまで懸命にワクチン接種に取り組んでいるということですが、ワクチンにより発症を防ぐという選択肢が現時点における唯一の根本的解決策だということを考えると、極めて頼もしい姿にも映ります。

このような諸外国に比べると「未だに緊急承認すらできていない」我が国の行政の怠慢(?)には驚くばかりで、とてつもない制度疲労が起こっている証拠のような気もします。

このように

ワクチン対応についての指摘がみられる一方で「医療逼迫」という問題についての指摘もみられます。

指摘の一つに『「SARS-CoV-2ウイルス感染症は確かに欧米ではこの上ない脅威ですが、日本を始めとした東アジア圏に対するその病原性は欧米と比較にならないほど低い印象です。死因別死者数の割合を見ても日本でのコロナ死亡者は全体の中で極めて少数です。人口当たりの感染者や重症者も欧米の数十分の一以下である中、なぜ医療崩壊が叫ばれるのでしょうか」』といった疑問が呈された記事があります。

この記事から

更にいくつかの文言を紹介させていただきますと『日本の臨床現場ではこともなげに対応してしかるべき感染症であり、疾患管理のプロ集団であるべき医師会のトップがSOSの声を上げるだけで自らの改革に目を向けていないことこそ問題だと考えている。』という指摘がみられます。

他にも『新型コロナは、2020年1月28日の時点で「2類相当」の指定感染症とされていた。これは結核やSARS(重症急性呼吸器症候群)などと同等だ。さらに同年2月14日には「1類相当」に格上げされた。エボラ出血熱やペストなどと同等である。そのため、感染者は全員が指定医療機関に隔離入院することが原則となった。また医療機関には保健所へ逐一報告する義務が生じた。つまり、いっさい民間の医療機関の自由にはさせないということだ。だから昨年4月の緊急事態宣言当時、特定の病院のベッドが無症状の陽性者で埋め尽くされ、ほんとうに収容すべき患者を収容できない「医療崩壊」の危機に直面した。』という指摘もみられ、つまりは『医療崩壊危機の元凶は厚労省が指定感染症扱いを続けていることだ』ということに尽きるようです。

ワクチン対応

にしても医療(体制)対応にしても、いわゆる国の制度疲労の結果ということになりそうですが、これは政権与党だけの責任ではなく、制度的な総合施策を提示できない野党にも責任の一端はあると思います。

つまりこの問題の根本は「政府が全てを仕切る」というところにあり、それによってもたらされるシステム障害が対応を遅らせるということだと思います。

このための解決策としては「自らの判断で対応できる米疾病対策センター(CDC)のような専門組織に任せる」ということが挙げられると思いますが、それによってワクチンへの日頃の研究とか、民間医療機関との連携とかが進められるとすれば、今正に目詰まりと思われていることが解消できるような気がします。

このように

考えると政府のやるべきことは、自らが権限を持って対応することではなく、独立した専門機関を構築し、またそれらを維持し、更にはそれらの統合的運用のための支援(法的支援や金銭的支援)を行うことだと思います。

現状をみるにつけ「政府自らが権限を行使しようとしてもシステム障害に直面するだけ」という一つの現実的な結果を目の当たりにするだけで、つまりはそこには制度的な欠陥が提示されているという見方もできますが、いかがでしょうか。

 

 

参考情報: