ウイルス含む飛沫が千個 会話1分で

『新型コロナウイルスの感染者は、1分間話すと、ウイルスを含む飛沫が少なくとも千個発生するとの分析結果を米国立衛生研究所(NIH)などのチームが4日までに米科学アカデミー紀要に発表した。』そうです。


 

新型コロナウイルスの感染者は、1分間話すと、ウイルスを含む飛沫が少なくとも千個発生するとの分析結果を米国立衛生研究所(NIH)などのチームが4日までに米科学アカデミー紀要に発表した。飛沫は8分間以上、空気中を浮遊するといい、チームは、換気が悪い場所での日常的な会話が新型コロナウイルス感染のルートになっている可能性が高いと指摘している。

政府は緊急事態宣言を5月25日に全面解除したが、その後、東京都や北九州市で新規感染者が増加傾向となっている。第2波の到来が懸念されており、引き続きマスクの着用や部屋の換気といった基本的な感染症対策が必要になりそうだ。

【東京新聞 配信】

これまでも

エアロゾル感染の可能性につきましては、いろいろと指摘されてきましたが、今回の報道では、それを裏付ける分析結果が公表されたと言っても良いのではないでしょうか。

今回の新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)自体の大きさは0.050~0.2μmと言われており、また話すときや咳をしたときの呼気中の飛沫の大きさは0.01μmから数mm程度と言われております。

一方では『60μmを超える大きな飛沫は、通常の呼吸(<1 m/s)では感染者から0.5 m以内、話す場合(<5 m/s)には1 m以内、咳をする場合(<10 m/s)には2 m以内、くしゃみをする場合(20–50 m/s)には3–6 m以内で、重力沈降で床面に沈着して気中からなくなるもしくは水分が蒸発して飛沫核になるとされています。』とのデータも見られます。

更には

一般的な不織布のマスクの穴は5㎛で、飛び散る飛沫が平均5㎛とすると、ウイルス自体は小さくても飛沫がマスクに引っかかる可能性は少なくはないという見解も見られます。

報道では「1分間の話で飛沫が千個発生し、それが8分以上空気中を浮遊する」ということなので、8分後には8,000個存在し、その後に最初の1分間で発生した千個が全て消滅するとしても常に8,000個が浮遊していることになります。

この飛沫の中に5㎛以下の飛沫があればマスクを通過するので、つまりは話が長い程その数が増えるということで、これがエアロゾル感染の実態なのかも知れません。

そうであるなら

少なくとも8分後には換気して一掃すべきですが、仮に5分後には換気するとか、換気しながら話すとかの工夫により、かなり感染を防止することができるような気もします。

今回の新型コロナウィルスについては、無症状であっても発症の2~3日前から高い感染力があるとも言われていますので、仮に平均的な潜伏期間を5日とすると最後の3日間が特に危険ですので、できれば少し余裕を見て、12日ぐらいは3密を避けることで感染の有無を確認していただきたいと思います。

感染し症状が出現した人のほとんどは感染から12日目までに症状を呈していると報告されていますので、この12日目までが一つの隠れた感染可能期間(目安)ということになるようです。

従って12日間3密に該当しなければ、その後では人に感染させる可能性はかなり低くなります 1 ので、どうしても高齢者に会って話をしたい場合は、それらを一つの目安にすると良いと思います。

本当に厄介なことになっていますが、今回の新型コロナウィルスを契機に、ウイルスに関する研究もより一層進むものと思われますので、それまでの辛抱というように考えて、日々注意深く過ごしていただきたいと思います。

参考情報: