唾液を使ったPCR検査が可能に
『米ラトガース大の試験によると、60人に対する綿棒方式と唾液採取によるPCR検査の結果は同じ。イェール大の試験では、新型コロナウイルスのPCR検査の検体として、咽頭ぬぐい液よりも唾液の方が、ウイルス量が約5倍多かったという。』とのことです。 |
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために急がれているのがPCR検査の拡充だ。安倍首相は4月6日の新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、1日当たりの実施数を2万件に増やす方針を表明したが、今のところ、多い日でも1日約9000件といい、なかなか増えていないのが現状だ。
厚労省はPCR検査を増やすため、特例的に歯科医師がPCR検査を行うことを認めたが、PCR検査が増えない理由のひとつは、感染リスクがあるだろう。綿棒を使って鼻や喉の粘膜から検体を採取するため、どうしても咳やくしゃみが出やすくなる。この時、感染者の飛沫が医師や看護師に飛んで、新たな感染者を増やしてしまうのだ。だが、現在、医療従事者が介入しなくても検体が採取できる画期的な手法の研究が進んでいる。唾液を使ったPCR検査だ。
研究を進めている北海道大学血液内科の豊嶋崇徳教授がこう言う。
「新型コロナウイルスというのは、ある特定の受容体にくっつき、その発現が口の中で多いことが分かってきました。おそらく症状の出ない人の味覚に異常が出るのも、このためだと思われます。つまり、口の中でウイルスが増えてうつす、こういう流れです。そのため、すでに米国ニュージャージー州ではドライブスルー方式で唾液を採取するPCR検査法が始まっています。
今のPCR検査のやり方(綿棒方式)の問題点は、熟練した採取者の確保が困難なことや、採取者や周囲の感染リスクがあること、隔離された採取場所が必要なこと――が挙げられます、しかし、この唾液を使ったPCR検査だと、容器に唾を吐いてもらうなどして検体を採取して調べることができます。これだと感染のリスクも抑えられるし、隔離された場所も必要ありません。ただでさえ、ひっ迫する防御具を浪費する心配もないのです。今のところ臨床段階ですが、綿棒採取と唾液採取の結果は変わりません」
米ラトガース大の試験によると、60人に対する綿棒方式と唾液採取によるPCR検査の結果は同じ。イェール大の試験では、新型コロナウイルスのPCR検査の検体として、咽頭ぬぐい液よりも唾液の方が、ウイルス量が約5倍多かったという。
【日刊ゲンダイ ヘルスケア 配信】
報道によりますと
『イェール大の試験では、新型コロナウイルスのPCR検査の検体として、咽頭ぬぐい液よりも唾液の方が、ウイルス量が約5倍多かったという。』ということで、即刻切り替えた方が良いと思います。
手順としては、はじめは咽頭ぬぐい液と唾液の両方で行い、ある程度の信頼性が得られたらそこで切り替えると良いと思います。日本のどこかでそれらが行われて信頼性が確保できたら、全国に広げれば良いのではないでしょうか。
それにしても『唾液の方がウイルス量が約5倍多かった』というのは衝撃的発表だったのではないでしょうか。
この
ウイルスの量については次のような情報もあります。
『新型コロナウイルスのもう一つの厄介な特徴に、症状が出る2日ほど前から直後にかけて、感染者の上気道(鼻から喉のあたり)で増殖するウイルス量が最も多くなるということがあります。』
『感染者の上気道にウイルスがいても、その人が黙って呼吸をしているだけで他人にうつるわけではありません。また、その人とすれ違った程度でうつることもないでしょう。その点においては、感染者とすれ違うだけで感染する麻疹や水痘のほうがよほど厄介だと言えます。ただ、症状出現前から直後にかけてのウイルス量が多い時期に、口から微細な飛沫(エアロゾル)が大量に発生する状況が、特に狭い空間のなかで起きた場合には、同室者が感染するリスクが生じます。 』
『日常生活の場と違って医療機関はエアロゾルの大量発生が起こる場面が多いのが特徴的です。例えば、のどに管を入れる処置(痰の吸引、気管挿管や抜管)、あるいは心臓マッサージのように胸を強く圧迫する処置、さらには患者さんが長時間大声を出す(お産)といった場面では、大量のエアロゾルが一時的に空気中を漂うことになります。また、マスクをせずに休憩室のような狭い空間で一定時間(目安としては10~15分程度)会話をする場合でも、似たような状況が生じると言われています。
』
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エアロゾルに
関しては次のような情報がありました。
『飛沫とは、エアロゾル(空気中に存在する細かい粒子)の一種です。日本では、「飛沫」とは5μm以上の大きさと定義されており、いわゆるツバも5μm以上の大きさを想定しています。この大きさだと、水分の重みでただちに1~2m以内に落ちるので、人との距離を1~2m空けることによって、簡単に予防できます。また、咳やくしゃみをする際にマスクなどで口元を覆うことによっても、予防できます(咳エチケット)。』
『今回の新型コロナウィルスでは、これよりさらに小さい、5μm以下のエアロゾルにもウィルスが存在している可能性が指摘されました。2~3μm以下のエアロゾルは、軽いためにすぐには地面に落下せず、しばらくの間、空気中を漂い続けます。通常は、このような微小なエアロゾルはすぐに乾燥しますし、乾燥した状態でウィルスは長く感染力を保てないため、あまり問題になりません。しかし、人が密集していたり、湿気がこもっていたり、風通しの悪いような環境では、ウィルスが潜むエアロゾルが水分を保ったまま、長時間、空中を漂い続けてしまいます。これを口から吸いこむことにより感染する可能性があり、マイクロ飛沫感染(エアロゾル感染)と呼ばれています。
なお、一般的に医療の世界で「エアロゾル感染」と言われるものは、吸引などの医療的手技の際に発生し得る感染のことを指しています。』
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感染者が
見つかった場合は濃厚接触者への検査も行われていますが、その濃厚接触者の定義が変更になっているようです。
『先日濃厚接触者の定義が変わったことがニュースになりました。<略>これまで濃厚接触者の対象が「発症日以降」だったのが「発症2日前」に変更になっています。ある人が新型コロナウイルス感染症と診断された場合に「その人が発症した日からさかのぼって2日前までに、目安として1m以内にマスクなしで15分以上会話をするなどの接触をした人」が濃厚接触者と定義されます。これはつまり、新型コロナは発症する前から人に感染させうることを意味します。』
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今回の
新型コロナウィルスについてはその情報もどんどん増えてきていますが、これまでの情報をまとめますと次のようなことが言えるのではないでしょうか。
- 感染すると症状が出る2日ほど前から直後にかけて、感染者の上気道(鼻から喉のあたり)で増殖するウイルス量が最も多くなる。(特にツバには鼻の5倍のウイルスが確認されている)
- その頃から密閉空間(風通しの悪い所)でマスクなしで話をする(特に大声で)とツバが空中に飛び出し、その中の2~3㎛以下のエアロゾル(ウイルスの付いた飛沫)は空中に漂う。
- 1m以内の距離で15分以上会話をするとそのエアロゾルが口(鼻には繊毛があるためある程度防御できる)から入り感染させる。
この3.がいわゆる空気感染との違いなのかも知れません。
直接の飛沫は
マスクである程度防げる(?)し、接触は手を洗うことで防げるとしても、このエアロゾルはマスクの隙間から侵入するので、ここからの(無症状感染者による)感染拡大が今回のウイルスの大きな特徴だと思います。
従って通常の呼吸については「口呼吸はやめて鼻呼吸にする」、会話はなるべく避けるがどうしても話す必要がある時は「大声で話さない」、「密閉空間で話さない」、「15分以上は話さない」、「2mぐらい離れて話す」ということで、感染リスクを極力減らすことが大事になってくるものと思われます。
最後に
「次亜塩素酸水」の除菌スプレーにより密閉空間を除菌する方法もあるような気がしますが、「次亜塩素酸水」には正しい生成方法とは違った作り方をしているにも関わらず「次亜塩素酸水」として販売している製品もあるようなので気を付けたいものです。
ちなみに厚生労働省に次のような情報がありました。
『「アルカリ電解次亜水を、無隔膜方式を用い生成する際には、食塩(純度99%)と純水及び精製水又は水道水のみで電気分解を行う事」。「酸性領域の電解水(pH6.5以下)の生成に関しては、食塩、塩酸、水道水を用いて電気分解を行う事」。つまり、食品添加物であり、その殺菌効果と安全性が確かな次亜塩素酸水の定義は【食塩や塩酸を水に溶かして電気分解したもの】となります。』
今回は
「唾液(ツバ)」が危険ということになりましたが、これらに気を付けながら(できれば簡単に検査ができ、陽性が分かり自宅待機となっても、息苦しさを感じたらすぐに入院できる体制が整うことを望みますが)元気に暮らすということに尽きるようです。
それにしても政府の動きが緩慢過ぎて、「国民が収めた税金が国民のために適切に使われているのだろうか」という疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
参照サイト:
- 次亜塩素酸水の殺菌効果と安全性について [※この記事は削除されました]
- matsukiyo 次亜塩素酸水 400ml [※この記事は閲覧を中止しました]