厚労省“抗原検査”検討

『新型コロナウイルス感染者の検査数増加が求められるなか、厚生労働省は、『抗原検査』の導入を検討していることがわかりました。』とのことです。


 

新型コロナウイルス感染者の検査数増加が求められるなか、厚生労働省は、『抗原検査』の導入を検討していることがわかりました。『抗原』とは、体内に入ってきたウイルスそのもののことで、抗原検査は、ウイルスを形作るたんぱく質があるかどうかを調べます。抗原から体を守るために作られる『抗体』は増えるのに時間がかかり、感染初期には検出ができません。これに対し、抗原のたんぱく質は感染の初期に検出が可能です。

PCR検査は、結果が出るまでに4〜6時間かかり、なかには保健所に行ってから数日かかる場合もあります。一方で、抗原検査の場合、小さなクリニックでも行うことが可能で、検査結果は早ければ15分程度で出るため、厚生労働省は、PCR検査を補う方法として期待を寄せています。

関係者によりますと、現在、複数のメーカーが国の支援を受け、抗原検査の専用キットの開発を進めているということです。また、先月、新型コロナウイルスの抗原検出に成功した横浜市立大学の共同グループは、来月から検査キットの販売を開始する予定です。しかし、新型コロナウイルスはインフルエンザと比べてウイルスの数が少なく、検査結果がPCR検査より精度が劣るため、確定診断に利用できるかどうかはまだわからないといいます。厚生労働省は、抗原検査を簡易検査だけではなく、インフルエンザの検査のように確定診断にも利用できないか検討を続けています。

【テレ朝news 配信】

新型コロナウィルスの

「抗体検査」につきましては先日当ブログでも触れましたが、今度は「抗原検査」という内容の報道がありました。

この「抗原検査」について少し調べてみましたので、簡単にその手順を紹介したいと思います。

  1. 新型コロナウイルスを構成するヌクレオカプシドタンパク質(NP)-ウイルスのゲノム(DNAあるいはRNA)とゲノムを包むタンパク質(カプシド)の総称-を大量に作る
  2. これを免疫原としてマウスに接種して、NPに対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ-複数の細胞が融合してできた融合細胞-を得る
  3. この中から新型コロナウイルス抗原のみを特異的に認識する抗体を産生するハイブリドーマを選別してモノクローナル抗体を得る
  4. 新型コロナウイルス(抗原)と得られたモノクローナル抗体とが抗原抗体反応を起こした際、それを検知(可視化)できるような検査キット(試料は血液?)を作成・販売して検査に用いる

この

「抗原検査」は小さなクリニックでも行うことができ、また検査結果は早ければ15分程度で出るとのことですが、この検査結果はPCR検査より精度が劣るため確定診断に使えるようにすることが今後の課題ということのようです。

ちなみに抗原検査では「HBs抗原」によるB型肝炎ウイルス感染検査があり、また抗体検査では「HCV抗体」によるC型肝炎ウイルス感染検査があることは、既にご承知の人も多いのではないでしょうか。

以下に

参考にしたURLを掲載しましたので参考にしてください。↓

 


 

新型コロナウィルスについては

胸部CT検査画像により無症状感染者を見つけることも検討されているようですが、CT検査画像に特徴的な点があるとしても、それらの特徴は通常の肺炎の場合でもみられることがあるとのことで慎重な対応をとの警告もみられます。

それらを踏まえた上で胸部CT検査画像にAI(人工知能)を用いた診断支援を行う動きもあるようです。以下↓


 

このたびの

新型コロナウィルスの潜伏期間(病原体に感染してから初発症状が発現するまでの期間)は1~14日で平均5.8日と報告されていますが、正にこの間、無症状感染者かどうかが本人を含めて誰にも分からないということが最大の脅威だと思います。

そして何とかそれを見つけ出そうとする試みが、いくつも現れてきていることもお伝えしました。

昔に比べると科学技術は大幅な発展を遂げていますので、きっといくつもの候補の中から最適なものが採用されて、次第にこのウイルス騒動も治まるものと思いますが、今の段階ではとにかく人との接触を避けて、無症状感染者を増やさないことに尽きると思います。

今回のウイルスのCT検査画像に見られる特徴としては、無症状であっても肺の奥にまで到達しているということが分かってきていますので、むしろ臆病すぎるぐらいでちょうど良いのかも知れませんね。