3Dプリンターで作った人工心臓が救う?

近い将来、3Dプリンターで人工心臓を作ることが可能になるかもしれないそうです。

『3Dプリンターで作った人工心臓が、患者を救う時代が来る!?』

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血液を体内に送る重要な役割を持つ心臓。人間にとって大切なものだということは、誰もが理解していることでしょう。日々医学が進歩している現代では、調子が悪くなった心臓を人工心臓と置き換える手術が進んでいます。その際に使われている人工心臓は金属やプラスチックを組み合わせたものですが、近い将来、3Dプリンターで人工心臓を作ることが可能になるかもしれません。一体どういうことなのでしょうか?

心臓移植は、亡くなった人から心臓の提供を受けて、臓器を取り換える手術です。しかしドナーが見つかりづらいこともあり、日本での症例数が少ないという問題点があります。現在よりも安全で安価な人工心臓が開発されれば、心臓移植を待たずして心臓の病気を治せる症例が増える可能性があります。

これまでの人工心臓は、金属とプラスチックを組み合わせて作られており、不自然な動きとなり血液を損傷するという問題点がありました。そこで、より本物に近い動きをする人工心臓の研究が進められてきました。

そうして開発されたのが、3Dプリント技術を用いた人工心臓です。3Dプリントとは、平面に印刷する従来のプリントとは異なり、立体的な造形をプリントできるもの。2017年にはスイスで、3Dプリンターによって本物の心臓と全く同じ形をした人工心臓を作り、本物と同じようにポンプ動作を実現したというニュースが発表されました。

【グノシー 配信】

3Dプリンターとは、

3Dデータを元に、樹脂や金属などの材料を一層ずつ積み重ねながら「立体物を印刷する」装置と言われています。

また3Dデータは、図面などから作成できますし、実物がある場合は3Dスキャンや採寸をすることでも作成できるそうです。

イメージイラストや仕様内容からも作成可能とのことなので、かなり多様な形でデータ化が可能と言えるようです。

記事中には、

スイスでの実験についての以下のような記述も見られました。

『2017年にはスイスで、3Dプリンターによって本物の心臓と全く同じ形をした人工心臓を作り、本物と同じようにポンプ動作を実現したというニュースが発表されました。』

『ただ、この実験の目的は、心臓の複雑な構造を3Dプリンターで再現できるかどうかを確かめるもので、実験に使った材料は柔軟性のあるシリコン素材でした。そのため、3Dプリンターで作った人工心臓は30分しかもちませんでした。』

実際に

人体に使用するには、生身の生体と直接接触する材料が必要となりますが、それらは生体材料(バイオマテリアル)と呼ばれ、この分野での研究も長年続けられているようです。

人工心臓では血液を送り出すためのポンプ機能など、複雑でまた耐久性の必要な器官も多いものと思われますが、複雑性については3Dプリンターにより再現可能となり、また耐久性や適合性などについては生体材料の研究成果により提供可能となれば、心臓だけではなく、あらゆる臓器の人工化が現実的な目標になりつつあると言っても、過言ではないようです。

人類の英知は

どんどんその範囲も深度も拡大しているようですが、今後はAIや量子コンピュータなどの本格稼働を迎えますので、その可能性ははるかに想像を越えるものになるような気がします。

極端に言えば、あらゆる衣食住が合成可能な社会へと、一歩ずつ進んでいるかのようにも見えますが、皆さんにはどのように見えるでしょうか。