偽造カード密輸続発

偽造したクレジットカード数十枚を密輸しようとしたとして、福岡県警が関税法違反の疑いでマレーシア人の男数人を逮捕したそうです。

『偽造カード密輸続発 福岡県警 マレーシア人複数逮捕』

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偽造したクレジットカード数十枚を密輸しようとしたとして、福岡県警が関税法違反の疑いでマレーシア人の男数人を逮捕したことが26日、捜査関係者への取材で分かった。偽造カードの密輸事件は今年に入り全国で相次いで発覚しており、県警は背後に国際的な犯罪組織が介在しているとみて捜査を進めている。

男らは容疑を認め「インターネットで知り合った男と連絡を取り、マレーシアの空港で偽造カードを受け取った」と説明。「日本でブランド品や高級化粧品を買い、持ち帰って報酬をもらう約束だった」と供述しているという。

容疑者らが持ち込んだ偽造カードには本人たちの名前があるが、金が引き落とされる口座は第三者のものという。決済する店側がパスポートなどで身元を確認しても、偽造カードと見抜くのは困難という。

県警は、偽造カードで購入した商品を転売してもうけようと、同じ犯罪組織が実行犯役のマレーシア人を日本に送り込んでいるとみている。

【西日本新聞 配信】

いわゆる

スキミングという言葉がありますが、これは近年のカード犯罪で多く使われる手口の一つで 磁気カードに書き込まれている情報を抜き出し、まったく同じ情報を持つカードを複製する犯罪を指す言葉です。

実際のスキミングでは、サービス業(商店・ホテル・レストラン等)の店頭に設置された読み取り装置内に、 読み取られたカードの情報を記録したり、または送信・中継できる部品を不正に組み込んだり、あるいはカードを一時的に盗んで、スキマーを利用して情報を読み取るといった手口が知られているとのこどです。

こうして

読み取られた情報は、別の磁気カードに書き込まれますが、その際にデータを変更したり、またカードの表面やホログラムまでも忠実に印刷した精巧な偽造カード(クレジットカード、キャッシュカードなど)を作成・利用する事例も見られるそうです。

近年この磁気カードの偽造が増えてきたことにより、ICカードへの切り替えの動きが加速しており、イギリス、フランス、デンマーク等では既に100%近いICカード化率が実現されているとのことです。

磁気カードとは、

裏面に黒い帯があるカードで、この帯にデータを格納できるようになっていて、専用の機械に通すと情報を読み取ることができます。

磁気カードはデータを読み取る端末も含めてコストが安いため世界各国で利用されていますが、磁気が弱まると使えなくなるし、水をつけると磁気が弱くなるといったことが指摘されています。

これに対して、

ICカードとはデータの記録や演算をするために集積回路 (IC) を組み込んだカードのことで、接触型と非接触型があります。

扱える情報量が非常に多く、データを暗号化して保存できるため、内部データを読み出されたり改ざんされたりするリスクが極めて少なく、磁気カードに比べると偽造が困難とされています。

カード犯罪には、

これまでみてきた「偽造カード」の他に、「番号盗用」という手口があるそうです。

15年前までカード犯罪は、偽造カードによる手口が、過半数を占めていましたが、平成13年に刑法が改正され、偽造カードを処罰する法律が施行されると、その数は激減し、代わって主流となったのが「番号盗用」といわれています。

番号盗用とはカード番号と有効期限を盗み取り悪用するもので、偽造カードと違って、ほぼ100%がインターネット上での被害といわれています。

不正利用者は、

他人のカード番号と有効期限をECサイトに入力し、カードの持ち主になりすまして宝飾品、時計、チケット、家電製品など、換金性の高い製品を買い漁り、すぐさま転売、現金化するようです。

最近では特に、電子チケットや電子マネーといった「無形のもの」が好まれているという報告もあります。

いつの時代でも、便利になればなったで、それを悪用した犯罪が後を絶ちません。やはり日頃から、注意・警戒の心を忘れないことが大切なようです。