警備隊員襲い集団脱北

北朝鮮の住民7人が国境警備隊員を襲撃して武器を奪い、中国側へ逃亡したと報じています。

『警備隊員襲い集団脱北=金主席の生誕記念日に中国へ-米放送』

【ワシントン時事】米政府系放送局ラジオ・フリー・アジア(RFA)は21日、北朝鮮北東部・咸鏡北道の対中国国境近くで15日に、北朝鮮の住民7人が国境警備隊員を襲撃して武器を奪い、中国側へ逃亡したと報じた。15日は故金日成主席生誕105周年で、北朝鮮国内では警備が強化されていたという。

RFAによれば、逃亡したのは咸鏡北道茂山郡の3家族7人。現地の関係者は「住民のうち大人3人が隊員2人を襲い、木に縛り付けた上、自動小銃を奪って弾倉を川に捨てた」と話した。隊員が負傷したかどうかや、逃亡した住民らの居場所は不明という。(2017/04/22-07:46)
【時事ドットコムニュース 配信】

今、北朝鮮の動向が大変気になるところですが、

住民が中国側へ逃亡したということが事実なら、これが北朝鮮国民の一つの意思表示と考えることができます。

この後、逃亡した住民がどうなったかは不明ですが、もし中国側で保護されているとすれば、今後の一つの流れができるかも知れません。

逃亡者の数が

一千人単位、一万人単位と増えてくれば、北朝鮮の国体の維持が、次第にできなくなっていきます。食料や消耗品の生産をはじめ、機械や建物の整備など、さまざまな活動に支障をきたすようになります。

このようないわゆる「難民」が増えると、中国側の負担は大きなものになっていきますが、ここにこそ国連加盟国の多くの支援を投入して、その負担を極力減らすことができれば、長期に渡る保護も可能になると思います。

長期的に、

多くの「難民」が保護されれば、その中から指導者が選ばれ、臨時政府的な仕組みへと発展することも自然なことで、そうなれば将来の民主国家としての北朝鮮の姿が見えてきます。

どこの国でもそうだと思いますが、軍人は自分の家族を守るという強い意志があってこそ戦えるもので、その守るべき家族が国外で保護されているとなれば、もはや戦う意味自体が消滅してしまいます。

そして軍人の多くが

国外に出ていけば、国はもぬけの殻となり、そうなれば、もはや国としての機能を果たすことはできず、現統治者としても諦めるしかなくなると思います。

結局、それが一番、平和的な政権交代への道なのではないでしょうか。