詩集「言葉の河」を読んで(まとめ)

知人(H.O)さんからメールがきました。 メールの内容を以下にそのまま掲載します。

これまで、

詩集「言葉の河」に掲載された、それぞれの詩についての読後感想を、ご紹介させていただきました。

「見えない言葉の流れ」としての比喩表現を通して、「詩を読んだ後の、心に残った光景」と「この詩から伝わってきた思い」を中心に、そこから想起された「私自身の思い」を、感想として掲載させていただきましたが、それぞれの感想を集約すると、そこにはいくつかの共通点が見られました。

それは、

「意志」、「情熱」、「絆」、「調和」というものへの「思い」でした。そして、これらの「思い」を伝えるにあたっての「言葉」へのこだわりを、強く感じました。

詩集「言葉の河」は、私にとっては、『自らの「思い」を、より先鋭化して生きること、そして、最適な「言葉」を探すことで、「思い」を屈折させずに伝えること』、これらの大切さを、さまざまな比喩表現を通して示唆してくれた、そんな本だったと思います。

最後に、

詩集「言葉の河」に収められている、それぞれの詩について、「思い」という点からみたときの感想を、お伝えしたいと思います。

【月駅】
昔の頃に囚われずに、その時々での自分の世界を作って、そこに情熱を燃やすことが大切。

【ANN】
「自分ならできる」という強い思いで望めば、たとえ成就しなくても、それなりの納得が得られる。

【五月】
辛い思い出も、一つの良い思い出により和らぎ、少しずつ色あせていく。

【悪魔】
人には群れとしての習性があり、心の通じ合う人達と、一緒に生きることで「人生の楽しみ」が得られる。

【ROU】
人は皆、異なる存在で、独自の価値観に従って生きることで、初めて自立して生きられる。

【言葉の河】
より適切な「言葉」を探す習慣を身につけることで、表現が格段に豊かになり、その結果、本来の「思い」を屈折させることなく、相手に届けることができる。

【回答のまえに】
良いものは、いずれ誰かに見出され、永く後世に残るもので、それが最高の批評といえる。

【リラ若しくはリマ又は…】
全ての物事には、それぞれの思いが存在し、それを思いやる心が、互いの理解を深め、豊かな人生へと導く。

【RURU】
常に、ゆくべき方向を見据え、逸れることのないように調整する信念と、個別の検証を欠かさない意志が大切。

【RIN】
「無責任な言辞をしない、させない」という気持が大事。

【愛恋頌】
その時々の状況下において、必要と思われるものが、一番良い課題の遂行(使命)になる。

【七夕川】
傷つくことを恐れない、強い意欲こそが、よりよい生き方への鍵になる。

【異星】
本音の部分ではしっかりと、思いを言葉として伝えることによってのみ、互いの言葉を信じることができ、また互いの意思を通じ合うことができる。

【祈石にて】
何らかの理想を掲げることは大切だが、その実現に当たっては、現実との調和を第一に考える必要がある。

【十文字坂】
より問題を鮮明化し、そのことによって、後世にまで続く、たくさんの根を広げることこそが、非のある権力を糾弾するための、最も効果的な手段となる。

【記憶】
現実としての快適さを求めつつも、時に応じて、おおらかさや、自然性を取り入れて、本来の人間らしい生き方に触れることも、大事なこと。

【推定閣下】
英断とか、トップダウンといった、ある種の断定的な言葉を使う場合でも、ボトムアップの情報を疎かにせず、現実との乖離に注意を払うことが大切。

【幸福博士】
自らの良しとする道を歩む生き方は、遅れてやってくる制度改革にとっては、是非とも、必要なもので、時代の流れに迎合して、豊かな生活を求めることだけが、必ずしも、社会にとって望ましい道とも、幸福への道とも、いえない。

末筆ながら、

中学校時代の級友でもある、著者「高橋秀明」さんには、これからも、詩作や文筆活動の分野において、より一層、活躍されることを願いつつ、一連の読後感想を終了させていただきます。

またこれまで、読後感想を閲覧していただきました皆様には、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。(H.O)

以上が知人(H.O)さんからメールでした。今後またメールがありましたら掲載させていただきます。

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