5年前より約95万人の人口減に
最近のニュースで次のように報道されていました。
【初の人口減、1億2711万人に 国勢調査史上】
国勢調査は5年に1度実施。前回の2010年から94万7305人減少した。最も減少率が高かったのは秋田県で5.8%減。次いで福島県(5.7%減)、青森県(4.7%減)となった。2011年3月に発生した東日本大震災の影響もあると考えられる。このほか39道府県で人口減だった。(ITmedia ビジネスオンライン配信)
少子化による一番の問題点は
日本の生産力が衰退していくことです。産業は時代と共に発展を続け、機械化などにより大量の高品質の製品を生産できるようになっていますが、この体制を支えているのが多くの消費力だと言えます。
一番良いのは生産力が進化し、いつでも好きな時に好きなだけのものが生産できる状態が維持できることで、そうなれば人口はいくら減っても問題にはなりませんが、そうなるまでは人口を維持し、消費力を保っていなければ生産力自体が縮小していきます。
生産力が縮小していくということは、
食べたくても、着たくても、住みたくても、それらが次第にできなくなっていくことであり、いわゆる文明の退化(昔の何もない時代への逆戻り)を招くことになります。
本来なら日銀が国債を買い流通通貨を増やしているのだから、多くの製品が購入されて企業に利益がもたらされてしかるべきですが、結果としてそれがGDPに反映されず、少子化対策予算の増加や給料の増加ということにならないとしたら、国の予算が効果的に使われていないか、企業の利益が内部に留保されて次の生産や消費に回されていないことを意味していることになります。
ここで手をこまねいていては
問題は少しも解決しません。これらのことは調べようと思えば調べられる事柄だと思われますので、早急にその原因を調べて対策を講じる必要があります。
子供を持つことで生活が苦しくなるとしたら、ためらうのは当然で、少子化の問題を解決するには最低限、子供を持っても生活の質を落とさないですむ仕組みを造る以外に方法はありません。
仕事をしなくても子育てができること、
仕事を続けても子育てができること、産んでよかったと思える社会を作ること、それらが実現できない原因はどこにあるのか、それらを正しく分析することを最優先事項と位置づけて対策が講じられなければ、近い将来日本の生産力が低下し、まともな製品のできない国になっていくことを思えば、行政を担当している政権の責任は極めて重く、もし怠慢があるとしたら即刻ふさわしい政権に交代させる必要があると思います。
国民自体も「そのことに敏感に反応し、強い意思を表明すべき時が来ている」といっても過言ではないのではないでしょうか。